与謝蕪村作『竹渓訪隠図』の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.与謝蕪村作『竹渓訪隠図』を売りたいお客様へ

与謝蕪村は江戸中期に活躍した俳人であり、画家でした。多くの名句を遺し、松尾芭蕉や小林一茶と並び称される俳人としても知られていますが、画家としても池大雅とともに日本南画を大成し、また俳画を創始するなど日本美術史上に大きな足跡を残しています。生涯画の師を持たず、古今和漢のさまざまな名書画に筆意・筆法を学び、独自の様式を確立した蕪村。『竹渓訪隠図』は蕪村晩年期に描かれた傑作の一つで、重要文化財に指定されています。

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2.与謝蕪村作『竹渓訪隠図』についての解説

『竹渓訪隠図』は、蕪村が好んで描いた画題でした。中国南宋画の古典的なモチーフをもとにしていますが、蕪村の『竹渓訪隠図』は和様の趣きをみせる清澄な山水図になっています。絹本着色の軸装で、サイズは117.5cm×40.5cm、款記は「謝寅写於雪堂」、印章は「謝長庚謝春星」で、いわゆる「謝寅描き」といわれる晩年の代表的な作品です。ほかにも同景の作品として、『竹林茅屋図屏風』(重要文化財)が知られています。

3.与謝蕪村作『竹渓訪隠図』の作品の特徴について

『竹渓訪隠図』は明るく柔らかい光に満ちた、みずみずしい色彩が印象的な作品です。画面は霞の介在によって上下に分割され、前景右下部では竹林添いの小径を書巻を背負った青年が歩みを進めています。その先に高士の庵が木々の間からのぞいています。中景を煙雲に埋め、上部には遠景として急峻な峰々がそびえ立っています。緑を基調に淡い色彩を施した画面は清澄な気に溢れ、蕪村晩年にたどり着いた日本的風土に根ざした独自の南画が表現されています。

4.与謝蕪村作『竹渓訪隠図』の買取相場価格について

『竹渓訪隠図』は晩年の傑作として評価も高く、重要文化財に指定されている作品です。蕪村は1778年から「謝寅」や「日本東成」を号に加えていますが、こういった号が使用されている晩年の作品は特に市場では高値で取引されています。ネットオークションでは、掛軸全体のサイズが縦213cm×横87.2cm、絹本着色の本紙が縦150cm×66cmの大幅の山水図が、351,000円で落札された例がありました。状態は「作品に、時代感、シミ、汚れ、折れ、巻きじわがあります。表装に、時代感、多少の折れ、巻きじわがあります」、鑑定箱書付と説明されていました。

5.与謝蕪村作『竹渓訪隠図』についてのまとめ

池大雅とともに、日本南画の双璧の一人とされた与謝蕪村。与謝蕪村の山水図は俳画と並んで市場での売買が盛んです。真作であればかなりの高額査定も期待できるでしょう。作品をお持ちの場合には、ぜひ専門家の査定を受けてみることをお勧めいたします。