十牛図(じゅうぎゅうず)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.十牛図作品を売りたいお客様へ

十牛図は、悟りにいたる10の段階を10枚の図と詩で表したものです。十牛禅図や牧牛図と呼ぶこともあります。十牛図では真の自己を牛の姿で表し、真の自己を求める自己は牧人の姿で表されています。本記事では骨董品価値の高い作品の特徴や歴史を交えながら、十牛図の査定ポイントについてまとめました。

このページの目次

2.十牛図についての解説

十牛図には、一頭の牛が登場します。禅の修行と悟りの境地を「逃げだした牛を連れ戻し飼いならす修行の過程」として10段階に分けて分かり易く描いて説明したものです。牛は普段はおとなしく物静かでありながら、あばれると非常にどう猛になり手がつけられなくなります。その姿はまるで、人間の心の様子に似ています。自分の牛を探し求めるということは、つまり自分の本当の心を探すことを意味しています。

3.十牛図についての歴史

十牛図の有名な作者は、中国北宋時代の臨済宗楊岐派の禅僧・廓庵(かくあん)です。廓庵以降、十牛図は世の中に広まっていたとみられているものの、十牛図の作例はそれほど多くありません。日本においてよく知られている十牛図の作例としては、室町時代前期の禅僧の絶海中津が描いた作品(相国寺蔵)、室町時代中期の画僧の周文が描いたと伝えられる作品(相国寺蔵)が挙げられます。

4.十牛図作品の特徴について

十牛図とは牛を題材にして、禅の極意、つまりは悟りを感覚として摑むことができるようプロセスを描き表した絵画、教本であり、芸術と言えます。十牛図の特徴は、言葉で説明を重ねるのではなく、絵を見て直感的に仏の教えを感じ取るというユニークな点です。十牛図が意味する自己実現の模索の過程は、禅に限らず書道・華道・歌道・武道など道を求める者にとって共通の教えであり大きな影響を与えてきました。

5.十牛図作品の買取査定ポイント

十牛図の掛け軸では巻子、画帖、また掛幅1幅に描いたものなど様々な種類の作品があります。また、十牛図にはいくつか種類があり、十枚ではない牧牛図もあります。十牛図の掛け軸では、同じ作家によっても制作年代や筆法、作品の状態によって価値は大きく異なります。年代が不明の古い作品であっても高価買取となるケースもあります。

代表的な査定ポイント
  • 真作であるか(有名作品の偽物や贋作が多く出回っています)
  • 作家名が判明しているか(掛軸には落款(らっかん)と呼ばれる印鑑やサインがあります)
  • 購入時期や金額がわかっているか(証明書や鑑定書があれば尚良し)
  • 保存状態はどうか(シミや破れのないきれいな状態で保存されていれば、高く買取できます)
  • 付属品の有無(掛軸を入れる共箱や鑑定書があれば一緒にお持ちください)
  • 希少な作品であるか(欲しがる人が多いほど買取価格はあがります)

6.代表的な十牛図作家の買取相場価格について

作品の出来栄え、画題や保存状態などによって、十牛図の掛け軸の価格帯は幅広く変動します。数千円のものから数十万円のものまで存在し、制作年の古い作品ほど保存が難しいため希少価値が高くなる傾向にあります。また作家が人気のある著名作家であればより高額な査定が期待できるでしょう。

富岡 鉄斎 作 『牧童騎牛圖』

富岡鉄斎の『牧童騎牛圖』は、オークションにて20万円で取引されました。この掛け軸は本紙サイズ横137.7cm×縦58.8cmで、紙本、彩色、富岡益太郎箱 、軸装作品です。また作品の右上には富岡鉄斎の落款・印があります。最後の文人と謳われる富岡鉄斎の作品は10万円前後の落札事例が多く、真作保証されたものであれば数十万円以上の価格で落札されることもあります。

上田 耕冲 作 『牧牛図』

幕末・明治期において円山派の画家であった、上田耕冲。オークションでの取引数は多くありませんが、十牛図の掛け軸もいくつか残しています。『牧牛図』と名付けられた作品がオークションで取引された際には、約6万円の価格で落札されました。この作品は本紙サイズ95cm×30cm、紙本で真贋不明です。上田耕冲は山水花鳥に優れた才を発揮したことで知られているため、真作であれば数十万円以上の買取も大いに期待できるでしょう。

狩野法橋永雲 作 『十牛図』

オークションに出品された狩野法橋永雲の掛け軸『十牛図』は約4万円で落札されています。本紙サイズが縦43.5cm×横66cmm、絹本肉筆、在銘ありという条件の作品です。野法橋永雲の十牛図の掛け軸は作品の状態によって価格が大きく変動するため、10万円を超える落札になることも期待できます。

7.十牛図作品の買取についてのまとめ

十牛図では十枚の図を順に辿ることで、悟りの段階、つまりは自己を摑む段階が記されています。十牛図の掛け軸は守護仏として近年でも人気と需要があります。十牛図の掛け軸をお持ちの方は、一度査定に出されてみてはいかがでしょうか。作者不明の作品や鑑定書などがなく真贋不明の作品であっても思わぬ高値になる可能性があります。

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