中国山水画(ちゅうごくさんすいが)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.中国山水画作品を売りたいお客様へ

中国山水画は、山水風景など自然を題材とした絵画のジャンルのひとつです。現実の景色の再現を意図した作品だけでなく、創造の景色が描かれることが多いことから単なる風景画とは異なる存在となっています。本記事では、骨董価値の高い作品の特徴や歴史を交えながら中国山水画の査定ポイントについてまとめました。

このページの目次

2.中国山水画についての解説

中国山水画のはじまりは3~6世紀の六朝(りくちょう)時代の神仙山水図に見られ、遠近法や透視画法がすでに用いられていました。次第に写実的、感覚的な表現も試みられるようになり、長い年月をかけ発展を遂げます。その過程で有名な巨匠達を輩出すると、絵画の本流だった人物画をしのぐほどの人気を得ました。

3.中国山水画についての歴史

神仙や霊獣の住処としての山水表現は秦漢時代から盛んであり、このことが中国山水画の起源と言われています。霊地である名山を描いたり、山水画を鑑賞したりする習慣は4世紀には成立していました。ただし、中国山水画がジャンルとして確立されたのは、8世紀の呉道子が「山水の変」と呼ばれる改革を行って以降とされてます。荊浩、董源、巨然、李成、范寛、郭煕など中国山水画で有名な巨匠達が活躍したのは五代~北宋時代のことで、14世紀の元時代には元末四大家とされる、黄公望、呉鎮、倪雲林、王蒙の四画家がそれぞれ特色のある様式を確立しました。

4.中国山水画作品の特徴について

中国山水画の作品は、現存する中国絵画の大半を占めると言っても過言ではないほど数多くの作品が残されているのが特徴です。中国において山水画は、山を霊的な存在として見る中国人の自然観が反映されています。また、俗世間を離れた理想郷を表現したものであり、このことから作画にあたっては高い精神性が要求されました。

5.中国山水画作品の買取査定ポイント

中国山水画の掛け軸は人気が高いだけに贋作も多数流通しています。鑑定が難しい作品が多いですが、目録や証明書付きで購入された作品であれば価値が保証されています。真作であるかどうかは大きなポイントで、そのほか保存状態は良いか、制作された年代やタイトルなど作品の情報がわかれば高額査定につながるでしょう。

代表的な査定ポイント
  • 付属品の欠けはないか(共箱・共布・栞などが揃っているか)
  • 傷み具合はどうか(保存状態が良好であれば評価額が高くなります)
  • 希少な作品であるか(欲しがる人が多いほど買取価格はあがります)
  • 真作であるかどうか(証明書や鑑定書があればなお良い)
  • 作家の署名・落款(らっかん)があるか
  • 掛け軸のサイズ(高さ、横幅をご確認ください)

6.代表的な中国山水画作家の買取相場価格について

中国山水画の掛け軸は現存作品数が多いものの、需要があるため数億円の値がつけられることも珍しくありません。希少価値が高いのは人気作家の作品ですが、そうでない無名作家の場合でも条件がそろえば高額査定が期待できるでしょう。主題の種類や作品の出来栄え、保存状態などによって価格帯が幅広い点が中国山水画作品の特徴です。

石谿 作 『山水圖』

石谿は、明末・清初に活躍した画家です。『山水圖』という掛け軸はオークションにて約85万円で取引されました。もともとオークションでの落札予想価格は10万円でしたが、落札予想価格を75万円も上回る額で落札されました。この作品は紙本、彩色、サイズが本紙93.1cm×41.8cmで、左上に落款・印あり、中川一政シール付きのものです。真作として信頼がおけたことから、高値の落札に繋がったと考えられます。石谿の真作であることが証明できれば、数十万円から数百万円の買取は大いに期待できるでしょう。

陳汝言 作 『北苑模写』

陳汝言の中国山水画の掛け軸『北苑模写』がオークションで取引された際には、21万円の価格で落札されました。軸寸は不明ですが本紙は35.6cm×29.7cmで軸装されています。陳汝言の中国山水画の作品は10万円前後の落札事例が多く、真作保証されたものであれば30万円以上の価格で落札されることもあります。

文嘉 作 『山水図』

中国明代の書家、画家である文嘉は数多くの中国山水画を残しています。『山水図』と題された掛け軸は本紙約83cm×約42cm、軸寸不明、折れや汚れも目立つ作品でしたが4万7千円で落札されています。鑑定書などないものの、文家の家学をよく継承し山水画を得意としていたことは評価されており、定評からか53件もの入札を集めました。文嘉の作品は種類によって価格が大きく変動するため、数万円から数十万円以上の買取も見込めます。

7.中国山水画作品の買取についてのまとめ

中国山水画は鎌倉時代に禅とともに日本にも伝わり、日本画壇に多大な影響を与えました。そのため今でも日本で高い人気を誇っていることから市場での需要は高いと言えます。作品の保存状態が良く、真作であれば数十万円、数百万円以上の高値も期待できるので、中国山水画の掛け軸をお持ちでしたら是非一度、査定を検討してみてください。

その他の掛け軸について