寒山拾得(かんざんじっとく)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.寒山拾得作品を売りたいお客様へ

寒山拾得は中国の唐の伝説上の詩僧、寒山と拾得を題材にした仏画の画題です。この2人のふるまいや生活に憧れ、宋代以後、禅僧や文人によって格好の画題とされてきました。本記事では、骨董品の価値が高い作品の特徴や歴史を交えながら寒山拾得の掛け軸の査定ポイントについてまとめました。

このページの目次

2.寒山拾得についての解説

寒山拾得とは中国江蘇省蘇州市楓橋鎮にある臨済宗の寺、寒山寺に伝わる風狂の僧である寒山と拾得の伝承のことです。この伝承を題材として、掛け軸をはじめ芸術・文芸・芸能の分野で多くの作品が制作されました。寒山と拾得の脱俗の境地は中国だけでなく日本でも信仰の対象となり、以後仏画において伝統的な画題となりました。

3.寒山拾得についての歴史

寒山拾得の成り立ちは、中国唐代中期の寒山と拾得の2人の高僧にあります。両者とも詩作をよくし、ことに寒山は「寒山子詩」と呼ばれる多数の詩を残しています。奇行が多かったとされていますが、詩禅一如の生活を送ったことで孤高な隠者と崇められてきました。また両者の伝歴は不明な点が多いものの、寒山は文殊菩薩、拾得は普賢菩薩の化身とする説が生まれ、このことから画題としてよく用いられるようになったと言われています。

4.寒山拾得作品の特徴について

寒山拾得では寒山と拾得は僧であるにも関わらずともに有髪の姿で描かれるのが特徴です。また、寒山は巻物を手にし、拾得は箒を持つ姿で描かれることが多いです。日本でも寒山拾得をテーマにした作品は多く、可翁(相国寺竜光院蔵)、池大雅(京都国立博物館蔵)、富岡鉄斎(武者小路実篤記念館蔵)などがよく知られています。

5.寒山拾得作品の買取査定ポイント

寒山拾得の掛け軸は人気が高いだけに贋作も多数流通しています。鑑定が難しい作品が多いですが、目録や証明書付きで購入された作品であれば価値が保証されています。真作であるかどうかは大きなポイントで、そのほか保存状態は良いか、制作された年代やタイトルなど作品の情報がわかれば高額査定につながるでしょう。

代表的な査定ポイント
  • 付属品の欠けはないか(共箱・共布・栞などが揃っているか)
  • 作家名が判明しているか(掛軸には落款(らっかん)と呼ばれる印鑑やサインがあります)
  • 購入時期や金額がわかっているか(証明書や鑑定書があれば尚良し)
  • 保存状態はどうか(シミや破れのないきれいな状態で保存されていれば、高く買取できます)
  • 希少な作品であるか(欲しがる人が多いほど買取価格はあがります)

6.代表的な寒山拾得作家の買取相場価格について

寒山拾得の掛け軸は現存作品数が多いものの、需要があるため数百万円の値がつけられる作品も存在します。希少価値が高いのは人気作家の作品ですが、そうでない無名作家の場合でも条件がそろえば高額査定が期待できるでしょう。作品の出来栄え、保存状態などによって価格帯が幅広い点が寒山拾得の掛け軸の特徴です。

棟方 志功 作 『寒山拾得図』

板画家・棟方志功は第二次世界大戦中、富山県に疎開した際に浄土真宗に触れ、多数の仏画の制作を行いました。『寒山拾得図』という掛け軸はオークションにて約150万円で取引されました。この作品は紙本、肉筆、軸装、サイズは41.2cm×46.5cmで、鑑定書付きであったことから高値がつきました。20世紀の美術を代表する世界的巨匠の一人として知られているため、棟方志功の真作であれば数十万円から数百万円の買取は大いに期待できるでしょう。

富岡 鉄斎 作 『寒山拾得図』

富岡鉄斎は最後の文人と謳われる人物です。画業は歳を重ねるごとに次第に認められ、日本南画協会を発足し南画の発展に寄与したことでも知られています。富岡鉄斎の『寒山拾得図』がオークションで取引された際には120万円の価格で落札されました。軸寸は不明ですが、本紙は144.3cm×48.1cm、落款・印あり、共箱ありの掛け軸作品です。もともとオークションでの落札予想価格は5万~10万円でしたが、富岡鉄斎の寒山拾得を題材にした掛け軸作品は希少価値があり、落札予想価格を100万円以上も上回る額で落札されました。真作保証されたものであれば数百万円以上の価格で落札されることも期待できるでしょう。

小杉 放菴 作 『寒山拾得図』

洋画家として活躍していた小杉放菴ですが、フランス留学後は油絵をやめ墨画が多くなりました。『寒山拾得図』という作品は本紙41.0cm×41.7cm、紙本、彩色、軸装作品で110万円で落札されています。小杉放菴の掛け軸は作品の種類によって価格が大きく変動し、また入札数が多いと100万円以上の買取も見込めます。

7.寒山拾得作品の買取についてのまとめ

風情がある寒山拾得図の掛け軸は現代でも高い人気を誇っていることから、市場での需要は高いと言えます。作品の保存状態が良く、真作であれば数十万円、数百万円以上の高値も期待できるので、寒山拾得図の掛け軸の掛け軸をお持ちでしたら是非一度、査定を検討してみてください。

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