文人画(南宗画)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.文人画(南宗画)作品を売りたいお客様へ

南宗画は中国絵画の様式のひとつで、南方揚子江流域の湿潤でゆったりとした地域で発展した山水画を指します。中国において職業画家の画(院体画)に対し、文人が余技として描いたことから文人画とも呼ばれます。本記事では売却事例を交えて査定のポイントをまとめましたので、中国人作家が手掛けた文人画(南宗画)をお持ちの方は参考にしてください。

このページの目次

2.文人画(南宗画)についての解説

文人画(ぶんじんが)とは中国・江南地方の平坦な地形と温暖な気候風土のもとに生まれた山水画をいいます。王維の画法渲淡(ぼかし表現)から始まった南宗画(なんしゅうが)は、元末四大家に連なる水墨、在野の文人・士大夫の表現主義的画法を称賛した流派です。これに対し、院体画(北宗画)というものがあり、これは職業画家による中国・華北地方の険しい山岳や岩山を硬い輪郭線で描いた峻厳な山水画を指しています。

3.文人画(南宗画)についての歴史

明代の画家・批評家である董其昌(とうきしょう)が文人画(南宗画)の根拠を示し、その隆盛の契機をつくったとされています。董其昌は技法のみに拘泥するものとした職業画家と院体画(北宗画)を批判し、画家の内面性、精神性が表現されている文人画(南宗画)を高く評価しました。

4.文人画(南宗画)作品の特徴について

文人画(南宗画)の特徴は、水墨を主体とし、柔らかい筆づかいで主に山水を対象に描いたことです。また、文人の余技的な自由さで表現され、主観的写実画であるところも文人画(南宗画)の特色です。職業画家の色彩豊かな絵に対し、文人画家は伝統を尊重し、復古主義の立場を推進しました。

5.文人画(南宗画)作品の買取査定ポイント

文人画(南宗画)の査定では作家や制作年代によって骨董価値が大きく異なり、保存状態や作品の画題でも価格は変動します。文人画(南宗画)の掛け軸においては、真作だと証明できる鑑定書、また作品に作家の署名・落款があるとより高額な査定に繋がります。

代表的な査定ポイント
  • 購入時期や金額、入手経路がわかっているか
  • 付属品が揃っているか
  • 保存状態は良好であるか(破損・汚損が目立っていないか)
  • 真作であるか(有名作品の偽物や贋作が多く出回っています)
  • 作家の署名・落款(らっかん)があるか
  • 掛け軸のサイズ(高さ、横幅をご確認ください)

6.代表的な文人画(南宗画)作家の買取相場価格について

オークションで取引される文人画(南宗画)の掛け軸は数千円のものから数億円のものまで存在します。作品の出来栄え、画題や保存状態などによってその価格帯は幅広く、制作年の古い作品ほど希少価値が高くなる傾向にあります。また、署名や落款がなく作者がわからない掛け軸の場合でも、実は有名な作者の作品であることが判明し高額な査定額になるケースもあります。

沈周 作 『山水図』

沈周は中国の明代中期の画家で、文人画の一派である呉派を興し「南宋文人画中興の祖」と称されています。『山水図』という作品は、オークションにて約33万円で取引されました。この作品は絹本、肉筆保証、画寸は170cm×85cmです。真贋不明な作品であったものの入札を356件も集めたことから、沈周の人気ぶりが伺えます。沈周の真作であることが証明できれば数十万円から数百万円の買取も大いに期待できるでしょう。

文徴明 作 『衡山居士』

中国明代中期に活躍した文徴明は詩書画に巧みで三絶と称され、明代四大家に名を連ねました。サイズが97cm×50cmの『衡山居士』と名付けられた真贋不明の作品がオークションで取引された際には、約18万円の価格で落札されました。文徴明の作品はオークションでの落札事例は少ないですが、真作保証されたもの、状態が良いものであれば高額で落札されることも見込めます。

王蒙 作 『山水隠居図』

王蒙は元末期の画家で、黄公望、呉鎮、倪瓚らと並ぶ元末四大家の一人として知られています。数多くの水墨画を残していますが、市場にはあまり出回ることがなく取引事例も多くありません。そのため希少価値が高く、 『山水隠居図』という掛け軸はサイズが14cm×33cm、軸寸不明でしたが約31万円という高額で落札されています。作品の種類によって価格が大きく変動しますが、緻密ながら壮大な王蒙の山水画は高い評価を得ているので、真作証明が可能なら数十万円以上の高価買取も見込めるでしょう。

7.文人画(南宗画)作品の買取についてのまとめ

水墨の山水画の流れを作ったとされる、文人画(南宗画)。内容の豊かさと気韻に富んだ作品が多く、現代においても文人画(南宗画)の掛け軸は人気がありすぐに買い手がつくことでしょう。もし文人画(南宗画)作品の売却をお考えなら、重要な査定ポイントと合わせて鑑定書や共箱つきなどで真作保証できること、良好な保存状態や付属品が揃っているかどうかを確認しておきましょう。査定時に思わぬ高額な結果がでることも大いに期待できます。

その他の掛け軸について