院体画(北宗画)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ
1.院体画(北宗画)作品を売りたいお客様へ
院体画(いんたいが)は、中国において職業画家によって描かれた画を指します。北宋時代(960年~1127年)、中国絵画は成熟し完成された段階にまで達しており、後世に長く伝えられる名作も多数制作されました。作品によっては数百万円以上の高値が付くこともあるので、院体画(北宗画)をお持ちの場合にはその価値について本記事を参考にしてみてください。
このページの目次
2.院体画(北宗画)についての解説
北宗画(ほくしゅうが)は中国山水画の様式による区分で、南宗画に対するものです。風趣を重んじる南宗画に対し、正確な描写が特徴で、鉤斫之法(鉄線描、刻画)という力強い描線を特色として山水画が描かれました。また院体画(北宗画)は雪舟をはじめとした日本の室町以後の水墨画に大きな影響を与えたことでも知られています。
3.院体画(北宗画)についての歴史
院体画(北宗画)は唐の李思訓らから始まり、宋の郭煕や馬遠、夏珪らを経て明の戴進らに継承されました。中国の各王朝では唐の玄宗の時に創設された画院、正式には翰林図画院(かんりんとがいん)という宮廷の絵画制作を行う機関が置かれ、ここから多くの専門的な宮廷画家が生まれました。この画院で発達した画風が写実と色彩を重んじる院体画(北宗画)であり、特に徽宗皇帝を筆頭に宋(北宋)の時代に隆盛しました。
4.院体画(北宗画)作品の特徴について
院体画(北宗画)の特徴は、全体的に硬質な筆法で写実と技巧を重視する点です。伝統を重視し花鳥や山水など写実的で精密に描くことに主眼が置かれました。墨の濃淡を活かした陰と陽の空間表現で、ダイナミックさと繊細さを同時に表現することが可能です。
5.院体画(北宗画)作品の買取査定ポイント
院体画(北宗画)の掛け軸の買取は、有名作家の作品や人気タイトルの作品であれば市場価値が高いです。鑑定書などから真作であることが証明できるなら高い買取が期待できます。さらに、ギズやしみがないなど保存状態が良好であればプラス査定が期待できるでしょう。
代表的な査定ポイント- 作家名が判明しているか(掛軸には落款(らっかん)と呼ばれる印鑑やサインがあります)
- 保存状態はどうか(シミや破れのないきれいな状態で保存されていれば、高く買取できます)
- 掛け軸の大きさ(高さ、横幅をご確認ください)
- 真作であるか(有名作品の偽物や贋作が多く出回っています)
- 付属品(掛軸を入れる共箱や鑑定書があれば一緒にお持ちください)
- 表装の種類
6.代表的な院体画(北宗画)作家の買取相場価格について
院体画(北宗画)の掛け軸は、作家が著名な人気作家であれば高額な査定が期待できます。オークションで取引される作品には数千円のものから数億円のものまで存在し、作品の出来栄え、画題や保存状態などによって価格帯は変動します。なかでも制作年の古い作品は希少価値が高くなる傾向にあり、高値で取引されやすいでしょう。
徽宗 作 『雪樹寒獣図』
北宋の第8代皇帝であった徽宗は書画の才に優れ、北宋最高の芸術家の一人と言われています。『雪樹寒獣図』という作品はオークションにて約25万円で取引されました。この作品は肉筆絹本、サイズは39.5cm×29cm、真贋不明な作品であったものの高値がつきました。徽宗は「風流天子」と称され写実的な院体画を完成させました。現在、徽宗の真筆は極めて貴重な文化財となっており、日本にある『桃鳩図』は国宝に指定されています。徽宗の真作であれば、数十万円から数百万円の買取は大いに期待できるでしょう。
李成 作 『林嵐雪景図』
李成は五代・北宋初期の山水画家です。北宋初期には范寛・関同と並んで「三家鼎峙」と呼ばれ、多く淡墨の山水を描いたことで知られています。『林嵐雪景図』と名付けられた真贋不明の作品がオークションで取引された際には、42万円の価格で落札されました。この作品はサイズが165cm×54cm、肉筆絹本、全体に汚れがありましたが177件もの入札を集めました。李成の作品は、十数万円から50万円前後の落札事例が多いです。
范寛 作 『谿山行旅圖』
北宋初期の画家であった范寛は、陝西の深い谷や巨山を題材として自然の真景を描写しました。『秋景帰牧図』という掛け軸は画寸約204.5cm×約114.5cm、軸寸約214.0cm×約114.5cm、解説書付、絹本印刷という条件で21万円で落札されています。共箱あり、故宮博物院の名蹟もついた品物でした。この作品の構図は「近・中・遠」と大きく三段に分割されており、雄壮広大な風景が眼前にあるかのように表現されています。范寛の作品は作品の種類によって価格が大きく変動するため、数万円から数十万円、はたまた100万円以上の買取も見込めるでしょう。
7.院体画(北宗画)作品の買取についてのまとめ
院体画(北宗画)の力強い構成は、中国絵画の神髄と評価されるなど現在においても価値が高いです。このことから院体画(北宗画)は国内外で人気があり、真作であることが証明でき、保存状態が良好であれば高額査定の可能性は十二分に高まるでしょう。もし物置などに眠っている院体画(北宗画)の掛け軸がある場合には、一度査定に出してみることをおすすめします。
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