土井 晩翠(どい ばんすい)の作品を高価買取!掛け軸の査定ポイントを徹底解説!

1.土井 晩翠の作品を売りたいお客様へ

土井晩翠という名前には馴染みがなくても、「荒城の月」の作詞者といえば親しみが湧くのではないでしょうか。土井晩翠は、明治時代に活躍した詩人で英文学者でもあります。晩翠の特徴である力強い男性的な詩は、彼が自身で書き写した書物や掛け軸に残され、詩のエネルギーと共にその時代の空気を感じることができます。

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2.土井 晩翠についての解説

土井晩翠は、和歌や俳諧などの趣味を持つ父親の影響で、幼い頃から詩や文学に親しみました。東京帝国大学に入ると、英語以外にも数カ国語を学び、のちに多くの外国著書を翻訳出版します。晩翠は漢詩調の非常に男性的な詩を書き、対照的に女性のような情緒豊かな詩を書いていた島崎藤村とともに「藤晩時代」と称され、一時代を築きました。

3.土井 晩翠の歴史

土井晩翠は、明治4年に仙台で質屋を営む裕福な家の長男として生まれました。家業に励みながら通信制の英語の授業を受け、仙台の第二高等中学校、東京帝国大学へと進学します。帝国大学時代から文学誌の編集委員として「帝国文学」などの編纂に力を入れ、自身の詩も発表していきました。卒業後は、中学、高校などで教鞭をとるかたわら詩人として作品の発表、カーライルなどの外国著書の翻訳、諸外国への遊学と多忙な日々を送ります。その中で、東京音楽学校(東京芸術大学)から中学唱歌用の詞を頼まれ作ったのが、「荒城の月」です。

4.土井 晩翠の代表作

  • カーライル著 「英雄論」翻訳 (1898)
  • 唱歌「荒城の月」作詩 (1898)
  • 詩集「暁鐘」 (1902)
  • バイロン著「チャイルド・ハロウドの巡礼」翻訳 (1924)

5.土井 晩翠の作品の買取査定ポイント

土井晩翠の詩やその時の想いは、詩集や文学誌に掲載されるだけではなく、掛け軸や色紙などに写して残されています。直筆の掛け軸や色紙、書物は、明治から終戦後にかけて書かれた比較的新しいものですので、多くが保存状態良く残されています。ただ、本人の直筆ではない贋作や、真偽不明のものも多数あり、真作と証明するためには箱や資料などの付属品が必要になる場合もあります。

代表的な査定ポイント
  • 真作であること
  • 状態が良好か(傷や汚れなどの有無)
  • 箱や資料の有無
  • 有名・人気のある詩の一節などであるか

6.土井 晩翠の作品の取引相場価格

土井晩翠は、絵や書画専門のアーティストではありませんので、掛け軸や色紙にしろその価格は非常に高騰するというものではありません。ヤフーオークションでも、扇子や短冊などに書かれたもので1,000円から、掛け軸などで10,000円ほどで取り引きされています。ただ、以前放送された「開運!なんでも鑑定団」では300,000円の査定になった色紙もあり、買取りの場所で、その値段もかなり変わってくる可能性があります。

7.土井 晩翠の作品の買取についてのまとめ

土井晩翠は晩年、全国各地の学校校歌の作詞に専念しています。1950年には詩人として初めて文化勲章を授与されましたが、その一方で妻子が次々と先立つなどの不幸にも見舞われました。晩翠の人生は、学ぶ意欲とそれを表現する情熱の二つの車輪で動いていたように見えます。晩翠が見て感じて生きていた世界は、その詩や書に短く、力強く凝縮されています。