下條 桂谷(げじょう けいこく)の作品を高価買取!掛け軸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.下條 桂谷の作品を売りたいお客様へ

下條桂谷は様々な顔を持つ人物でした。幕末にあっては米沢藩士、明治・大正期においては海軍軍人であり政治家、画人としては日本画壇旧派の重鎮として存在感を示しました。鑑識眼にもすぐれ、東京帝室博物館評議員を務めています。高価買取も期待できるでしょう。

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2.下條 桂谷についての解説

下條桂谷(1842年~1920年)は伝統絵画の継承を重視する旧派の指導者でした。佐野常民らと「竜池会」(現・日本美術協会)を発足し、美術界に大きく貢献しています。また海軍主計大監、海軍主計学校校長を歴任したほか、明治30年には貴族院議員に選ばれるなど、政官界でも幅広い活動を行いました。

3.下條 桂谷の歴史

下條桂谷、本名・下條正雄は天保13年、出羽国置賜郡米沢(現・山形県米沢市)で、米沢藩士・下条半兵衛の長男として生まれました。別号に雲庵があります。米沢藩絵師・目賀田雲川に学び、上京して鍛冶橋狩野に入門。明治8年狩野探美らと古書画鑑賞会を発足し、のち龍池会の結成に参加。第1回内国絵画共進会で審査員となり、パリ第1回日本美術縦覧会に出品。第1回新古美術展覧会の審査委員長を務めました。日本画会名誉会員。セントルイス万国博覧会金牌受賞。海軍主計学校長、主計大監などを歴任、貴族院議員就任。大正9年没、79歳でした。

4.下條 桂谷の代表作

  • 葡萄ニ栗鼠図(1883年)
  • 虎溪三笑(1910年)
  • 蓮鷺(1911年)
  • 月下擣衣(1911年)
  • 芦雁(1912年)

5.下條 桂谷の作品の買取査定ポイント

査定のポイントは作品の真贋にあります。真作を裏付ける箱書や書付などがあると評価は高くなるでしょう。そのほかにもサイズや画題、状態など様々な要因が査定に関係してきます。

代表的な査定ポイント
  • 展覧会などの出品歴がないか
  • 下條桂谷の落款や印があるか
  • 画題はなにか
  • どのような仕立てか
  • 付属品の欠けはないか(共箱・共布・栞などが揃っているか)
  • 真作を証明する箱書や極書、鑑定書などはあるか
  • 保存状態は良好か
  • 由来はあるか

6.下條 桂谷の作品の取引相場価格

下條桂谷の作品はネットオークションで105,000円の値がついたものがございました。『月下擣衣図』という画題の作品で、サイズは掛軸全体で約225cm×約86cm、本紙は紙本で約158cm×約71cm、松浦伯爵家旧所蔵品、共箱・目録付きで、状態は「経年経過によるシミ・汚れは多少ございますが、大きな傷みはなく総じて良好な状態です」と説明されていました。

7.下條 桂谷の作品の買取についてのまとめ

「龍池会」は、維新後、急速に西洋化する日本画壇にあって、伝統的な美術品の真価を再評価すべく結成された会でした。下條桂谷は同会の指導者として手腕を振るい、美術界で指導的役割を果たしました。下條桂谷の作品をお持ちでしたら、ぜひ一度査定に出されてみることをお勧めいたします。