土方 稲嶺(ひじかた とうれい)の作品を高価買取!掛け軸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.土方 稲嶺の作品を売りたいお客様へ

土方稲嶺は画家として、江戸時代中期から後期にかけて活躍しました。因幡画壇の祖と呼ばれ、門人が多いことで知られています。人物、山水、花鳥、いずれにも優れていた土方稲嶺ですが、特に鯉画を巧みに描きました。掛け軸作品も多数制作しており、その画風は大胆な奔放さがあり、またやや荒っぽい筆致に持ち味があります。

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2.土方 稲嶺についての解説

土方稲嶺は南蘋画風を守りながら円山・四条派の大画面構成法を学びました。独特の画風を確立して、鯉画など躍動感あふれる作品を多数制作しています。また、巨匠・円山応挙と親交があったこともよく知られています。当時京都画壇の中心にあった応挙に師事しようとしたものの、稲嶺の腕前に驚いた応挙が入門を拒んだというエピソードは特に有名です。

3.土方 稲嶺の歴史

土方稲嶺は鳥取県因幡出身です。父親は土方弥右衛門で、鳥取藩で代々首席家老を務める倉吉荒尾家の家臣でした。稲嶺はその次男として誕生し、名は廣邦、のち廣輔、字は子直、号は臥虎軒、虎睡軒です。地元の名所である稲葉山に因み、稲嶺と号しました。はじめ江戸で南蘋派の宋紫石に学び、その後上洛し、栗田宮家に仕えました。画道に精進し掛け軸作品など多くの作品を制作していたところ、稲嶺が57歳のときに鳥取藩主池田斉邦の御用絵師として迎えられました。一度は郷里に戻った稲嶺でしたが、1800年に江戸詰めを命じられています。

4.土方 稲嶺の代表作

  • 寿老・牡丹に猫・芙蓉に猫図
  • 猛虎図屏風
  • 興国寺書院障壁画(1796年)
  • 鶴の帰雁図屏風(1804年)
  • 東方朔図(1806年)

5.土方 稲嶺の作品の買取査定ポイント

土方稲嶺の作品は掛け軸のみならず、障壁画や屏風絵などの大作も伝わっています。幅広いジャンルの絵画を学んでおり、豪華さとダイナミックさが現れた作品は特に高い評価を受けています。細密で迫真的な写実の南蘋画風に基づいた土方稲嶺の作品は市場需要があることから、かなりの高額査定が期待できるでしょう。

代表的な査定ポイント
  • 真作(本物)かどうか(サインや落款が確認できるか、いつの時代の作品であるか)
  • 保存状態は良好か(補修せずにそのままお持ちください)
  • 市場価値はあるか(有名作家の作品なら多少劣化していても高値が付きます)
  • 掛け軸の素材の質、種類
  • 付属品の欠けはないか(共箱・共布・栞などが揃っているか)

6.土方 稲嶺の作品の取引相場価格

土方稲嶺の『牧童の図』という作品はオークションにて61,000円で取引されました。この作品は本紙サイズが縦約20cm×横約34.9cm、絹本、箱付、落款ありの掛軸です。画名が高いことから贋作も出回っており、高額査定には鑑定書や烙印などから土方稲嶺の真作であることを証明することが必須条件です。

7.土方 稲嶺の作品の買取についてのまとめ

江戸と京都で活躍後、57歳で藩絵師として鳥取藩に召し抱えられた、土方稲嶺。細緻で濃密な花鳥画はもとより大画面構成を得意とし、京都などの寺社の襖絵も手がけました。土方稲嶺の掛軸作品を高額で売却したいと望んでいるのなら、真作保証できること、保存状態が良いことが重要なポイントになるでしょう。