加納 雨蓬(かのう うほう)の作品を高価買取!掛け軸の査定ポイントを徹底解説!

1.加納 雨蓬の作品を売りたいお客様へ

加納雨蓬は、南画家や書家として明治から昭和の初めにかけて活躍した人です。その作品は掛け軸が多いのですが、あまり出回っていません。保存状態の良いものがあれば、査定額が良くなるでしょう。どんな功績のある人でどんな作品があるのかこの機会に考えてみます。

このページの目次

2.加納 雨蓬についての解説

加納雨蓬は、大分県出身です。画を児玉白石や帆足杏雨、守山湘帆に学びました。師であった杏雨の「考槃図」を粉本にしたものが残っていますが、それによるとどうも杏雨に学んだ時期は短かったようです。また、漢学を菊川南峯塾、和歌を原宏平に学んだことで山水花鳥画や行草が得意となったのかもしれません。各地を放浪して画の技を磨き、白須心華の南画塾を手伝うために東京に滞在していたこともあります。

3.加納 雨蓬の歴史

加納雨蓬が南画の手ほどきを受けた帆足杏雨は幕末から明治にかけて活躍した文人画家です。中国の南宋画を日本的解釈の画にした南画を加納雨蓬も含む多くの弟子に教え、豊後南画といわれる大分の文人画の発展に関与しました。加納雨蓬はこの師の影響を色濃く受けています。豊後南画の仲間で同じ帆足杏雨の門下だった首藤白陽と共に描いた掛け軸も京都の妙心寺に残っていましたが、最近落札されました。このように加納雨蓬はお寺に参禅していたこともあることからお寺に掛け軸が残されているということもあるのです。

4.加納 雨蓬の代表作

  • 「晩秋富岳」明治40年

5.加納 雨蓬の作品の買取査定ポイント

まず査定ポイントとして大切なのが贋作であるかどうかです。査定の値段に大きく変動致します。また、古い時代のものなのでどうしてもヤケや薄蔵シミや巻いたときにできるシワができてしまいます。そういったものがどの程度であるのかは査定のポイントです。また、紙本水墨であるものなのか、もともとあった桐箱入であるかということも大事かもしれません。

代表的な査定ポイント
  • 本人が描いたものであるかどうか
  • ヤケはどの程度のものか
  • シミはどの程度の大きさであるか
  • 折りしわの程度はどのくらいか

6.加納 雨蓬の作品の取引相場価格

時代が古いせいなのか加納雨蓬の作品は、あまり出品されていません。今回、オークションのサイトにあったものは1点で15,000円でした。価値のある良いものでしたが、花鳥が少ない、子供の落書きが目立たない程度ではあるが見られたということがマイナスになっています。花鳥は加納雨蓬が得意とするものなので、多く描かれている作品のほうが査定額が良いのでしょう。また、落書きはいくら目立たない程度のものでもないほうが良いので価値のあるもののそばに子供を近づけないほうが良いかもしれません。

7.加納 雨蓬の作品の買取についてのまとめ

加納雨蓬の作品は代表作の晩秋富岳が宮内庁の所蔵になっているように、かなり価値のある掛け軸なのですが、年月が経っているためか、オークションにはあまり出品されていません。お寺を放流していたこともあるのでもしかしたらお寺に掛け軸が残されている可能性もあります。お寺関係の方はよく探してみてください。