久隅 守景(くすみ もりかげ)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.久隅 守景の掛け軸作品をお持ちで売りたいお客様へ

久隅守景は江戸時代前期に活躍した狩野派出身の絵師です。狩野探幽の高弟でしたが狩野派を脱し、農民の何気ない日常を描いた作品で独自の画境を切り拓きました。手がけた作品は仏画、山水画、花鳥画、人物画と幅広いですが、守景の個性が表れた人物や動物の姿を表情豊かに描いた作品は人気があります。久隅守景の真筆となれば、高額査定が期待できるでしょう。

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2.掛け軸作家「久隅 守景」についての概要

代表作は国宝や重要文化財に指定され、東京国立博物館、京都国立博物館をはじめメトロポリタン美術館やボストン美術館など海外の施設にも作品が収蔵されています。狩野派を破門され家族と離れ、そんな逆境のなかで生まれたのは、身近な自然の風景や庶民の暮らしを描写した作品でした。温かな視点が感じられる作品は多くの人の共感を得ています。一世を風靡した狩野派とは一線を画す、守景ならではの作品からは、狩野派で培った確かな技術をベースとしながらも、大和絵や水墨画の表現も巧みに取り入れていることが感じ取れます。現存する作品は200点以上あるにもかかわらず、守景の出自や作品の制作年代については明らかになっていない部分が多くあるため「謎の絵師」と呼ばれることもあります。

3.掛け軸作家「久隅 守景」の生い立ちや歴史

生年は不詳ですが、通称は半兵衛。号は「無下斎」、「無礙斎」、「一陳翁」、「棒印」など。狩野探幽に入門すると、探幽門下の四天王の一人として数えられるなど、早くから実力を発揮します。しかしやがて身内の不祥事がもとで狩野派から離れ、加賀藩前田家の招きによって金沢に滞在したと伝えられています。新たな地では庶民の暮らしや身近な光景を主題に、精力的に制作に取り組み、国宝『夕顔棚納涼図屏風』や重要文化財に指定されている『四季耕作図』などをこの時期に生み出しました。最晩年は京都で制作を続け『加茂競馬・宇治茶摘図屏風』などの作品を手がけました。亡くなったのは1698年以降と伝えられています。娘の清原雪信も狩野派の絵師です。

4.久隅 守景の掛け軸作品の代表作一覧

納涼図屏風 (江戸時代) 四季耕作図(江戸時代) 加茂競馬・宇治茶摘図(江戸時代) 夕顔棚納涼図屏風(17世紀後半)

5.久隅 守景の掛け軸作品の買取査定ポイントのご案内

査定にあたっての一番のポイントは久隅守景本人の作品であることです。証明書や鑑定書があること、どのように作品を入手したかという情報も査定の際に重要となります。また保存状態が良いかどうか、付属の箱があるかなどの骨董品の査定ポイントもあてはまります。

代表的な掛け軸作品の査定ポイント
  • まぎれもなく久隅守景本人の作か(証明書や鑑定書があるか)
  • 保存は良好か(画面のダメージはないか、箱はあるか)
  • 画面に本人の印があるか
  • どれくらいの大きさか
  • 画面に本人の署名があるか

6.久隅 守景の掛け軸作品の取引相場や取引参考価格

江戸時代前期を代表する絵師の一人であることから、真贋のはっきりしないものや、模写作品も多く出回っています。国内のオークションでは真筆だとされる作品『寿老人之図』に51,300円の値がつきました。こちらは絹本着彩、作品サイズ56cm×47cmで状態が良好、箱書きのあるものです。また『竹林』という作品は45,500円で取引されたことがあります。こちらは絹本墨画、作品サイズ約34cm×約79cmで鑑定書つきのものでした。クリスティーズのオークションにおいて、木に登る手長猿の姿が描かれた紙本墨画の掛け軸が出品された際には、2,500ドル(約277,500円)で取引されました。真作であると判断された場合には、作品には数十万円の値がつく可能性があります。

7.久隅 守景の掛け軸作品の買取についての情報まとめ

江戸時代初期の絵師のなかでも異端の存在であった久隅守景。その謎に包まれた人生とともに、狩野派を脱し独自の題材を見つけ出したことで生み出されたユニークな表現は、多くの人の関心を集めています。査定にあたっては本人の作であることがもっとも大事な条件ですが、真作の掛け軸であれば高値がつくことが期待できます。さらに作品にシミや汚れなど目立つダメージがない場合には、査定額が高まる可能性があります。

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