前田青邨作『風神雷神』の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.前田青邨作『風神雷神』を売りたいお客様へ

前田青邨は明治~昭和期に活躍した日本画家です。模写による古典研究と写生による現実観察を両輪として、歴史画を軸としながら人物・花鳥などでも新しい表現を開拓しました。「風神雷神」のモチーフは古今多くの画家が取り上げてきた日本の伝統的画題の一つですが、近代以降もこれに挑戦する作家は多く、青邨の『風神雷神』もまた、その機知と技巧を凝らした表現で描かれた個性的な作品として知られています。

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2.前田青邨作『風神雷神』についての解説

前田青邨の『風神雷神』は、生動感あふれる柔らかな白描に、墨のたらしこみ技法がふんだんに用いられた、戦後の水墨画の傑作とされる作品です。この画題で青邨はいくつか作品を制作していますので、様々な形態での作品が市場に出回っていると考えられます。代表作とされる1949年作の『風神雷神』は愛媛県のセキ美術館に収蔵されていますが、富山県水墨美術館にも同名の作品が収蔵されています。

3.前田青邨作『風神雷神』の作品の特徴について

前田青邨の『風神雷神』は、一幅の中に上下二神が描きこまれており、緊張感に満ちた構図になっています。上部にいる風神は向かって左奥後方を向き、その顔は見えません。下部に配された雷神は向って右を向き、大きな目と口を開けて吠えるような形相を呈しています。二神とも柔軟な墨線で描かれ、荒れ狂う空を闊達に飛び回っているような躍動感を見せています。白描水墨にわずかな淡彩が施された、あっさりとした絵画表現ですが、琳派研究の一環で開発した宗達風たらし込み技法に、のびやかな描線が相まって快い諧調をもたらす作品となっています。

4.前田青邨作『風神雷神』の買取相場価格について

「風神雷神」をモチーフにした絵画は、古くから仏教美術において見られ、風袋から風を吹き出し下界に風雨をもたらす風神と、太鼓を叩いて雷鳴と稲妻をおこす雷神を一対として扱ったものです。俵屋宗達の『風神雷神図屏風』が有名ですが、明治の後半になると、多くの画家たちの間で琳派や宗達に学ぶ機運が高まり、前田青邨も同様に個性的な『風神雷神』を描きました。青邨の代表作の一つに挙げられる名作なだけに、4,100万円という高額で落札された作品がありました。こちらは1949年に製作され、落款と印が確認でき、紙本の軸装で縦196cm×横107.3cm、1953年の日本名作展や1975年の東京国立近代美術館で開かれた前田青邨展などに出され、「前田青邨作品集」(No.41)に掲載された作品でした。

5.前田青邨作『風神雷神』についてのまとめ

「近代無類」と評された前田青邨の白描と水墨の芸術の粋である『風神雷神』は、評価の高い作品です。真作であれば数千万円というの高額査定もありえます。作品をお持ちの場合には、ぜひ一度査定を受け、その価値を確かめられてはいかがでしょうか。