松本 楓湖(まつもと ふうこ)の作品を高価買取!掛け軸の査定ポイントを徹底解説!

1.松本 楓湖の作品を売りたいお客様へ

幕末から、大正時代にかけて活躍した松本楓湖は、当時の日本を代表する日本画家で、日本美術院の創設にも貢献した人物です。勤皇画家としても知られ、尊皇運動に携わり、自ら剣術も収めていたほどです。松本楓湖のもたらした功績は大きく、歴史画に通じていた松本楓湖は、日本美術院の審査員を務めるほか、帝国美術院会員でもありました。

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2.松本 楓湖についての解説

松本楓湖の人物像は、師である容斎の歴史画を継承していた為、旧派の画家と見做されがちですが、保守的な日本美術協会に反発するなど、一筋縄ではいかない反骨心を持っていたようです。幼少のころから絵が好きで、高い教養を持っていた松本楓湖は、のちの日本の美術界に大きな動きを与えた重要人物でした。

3.松本 楓湖の歴史

現在の茨城県稲敷市寺内に生まれた松本楓湖は、漢方医の父松本宗庵の三男として育てられます。幼少の頃に、楓湖の才能を見出した父宗庵は、江戸に楓湖を連れだって鳥取藩の御用絵師・沖一峨の下に入門させます。師匠一峨は、狩野派や琳派南蘋派に学んだで絵師であり、濃彩華麗な花鳥画を得意とした人物でした。17歳で谷文晁の高弟であった佐竹永海に師事、明治に入ると菊池容斎に入門し、美術界でも一躍知られるようになり、多くの弟子も育て上げました。

4.松本 楓湖の代表作

  • 『蒙古襲来・碧蹄館図』(1895年)
  • 『為朝護白川殿図』(1896年)
  • 『神変大菩薩渡唐之図』(1910年)
  • 『十二ヶ月図』(大正初期)

5.松本 楓湖の作品の買取査定ポイント

歴史の教科書などに、よく見かける蒙古襲来図は、この松本楓湖の作品です。依頼画には、容斎風を堅持する歴史画が多い一方で、容斎の図様に基づきながらも、写実性を盛り込む独自性のある意欲的な作品も見かけられます。長きにわたって活躍した絵師ということもあり、作品も数多く残されていますが、付属品あるいは付属部の保存状態もよく見ておく必要があるでしょう。

代表的な査定ポイント
  • 真作であること
  • 入手経緯やルートがはっきりしていること
  • 共箱・箱書きの有無
  • 署名あるいは落款が押されているか

6.松本 楓湖の作品の取引相場価格

オークションで見かける松本楓湖の作品には、掛け軸が特に多いようです。真作とされる福禄寿の絵は、絹本 牙軸 共箱入りで、縦106cm×横40.5cmほどの大きさで福禄寿と従者の姿が描かれています。保存状態はまずまずで、多少をしみがあるとのことですが、入札開始価格が1.834円で、落札価格19.009円でオークションが終了しています。

7.松本 楓湖の作品の買取についてのまとめ

模写も多い松本楓湖の作品ですが、歴史画が多く、重みを持たせる床の間にはぴったりの作風が多いといえます。オークションなどに見られる価格も、比較的お手ごろで、歴史好きな方であれば十分に満足できる作品が多いと言えるでしょう。