皆川泰蔵(みながわ たいぞう)の作品を高価買取!「ろう染め」表現に生涯を捧げた染色家の査定ポイントを徹底解説!

1.皆川 泰蔵の作品を売りたいお客様へ

皆川泰蔵は、昭和~平成時代に活躍したろう染めの染織家です。「皆川」の姓は、「染彩」で知られる皆川月華の長女・千恵子と結婚したことで皆川姓となったもので、旧姓は八田といいます。ろう染めのモチーフを民家や寺社、庭園などとし、装飾性を強調した構図が特徴となっています。

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2.皆川 泰蔵についての解説

皆川泰蔵は、模様部分を蝋で防染しながら染色する伝統的な染色法「ろう染め」一筋で製作をしていた染織家です。テーマは京都・奈良の寺社、庭園とし、丹念な観察をもとに単純化・抽象化した独特な作風が評価されました。単純化・抽象化とは、「対象から受けた感動の残像を、ぎりぎりまで単純化を重ね、現実の風景を抽象化し、力強く魅力に満ちた作品を制作する」という皆川自身の姿勢により行われました。

3.皆川 泰蔵の歴史

皆川泰蔵は1917年京都に生まれ、京都市立美術工芸学校図案科に入学、1935年に卒業しました。この卒業後、染色作家の道へ進むこととなります。1938年に京都支展で市長賞、41年には文展で初入選を果たしました。皆川月華の長女・千恵子と結婚して皆川姓となったのは44年のことです。昭和20年代には民家の詳細なスケッチから作品を生み出し、昭和30年代には京都・奈良の神社仏閣へも視野を向けました。1966年には日本工芸美術課代表団の一人として中国を視察、以降、海外・異国の文化に刺激を受け、世界各国を旅しながら製作を続けました。2005年4月10日、享年87で死去しました。

4.皆川 泰蔵の代表作

  • 『琉球の春・首里城』
  • 『染色キリン屏風』
  • 『バグダット』

5.皆川 泰蔵の作品の買取査定ポイント

皆川泰蔵は生涯、ろう染め(ろうけつ染め)により多くの作品を生み出しました。皆川 泰蔵の作品は優れたデザインとして、書籍などで取り挙げられることも多いのですが、それゆえに、真に本人の作品であるか、つまり真作であるかということは、買取価格の査定をする際には非常に重要になります。商品の状態、作品の希少性によっては、さらに高額の価格となる場合があります。

代表的な査定ポイント
  • 真作であること
  • 作品の希少性
  • 作品の状態

6.皆川 泰蔵の作品の取引相場価格

皆川泰蔵の作品は、比較的安価で取引されています。代表的な作品であるろうけつ染めの着物などでは2万円台などから手が届くものもあります。もちろん作品のグレード等によっても大きく変わるため、品物によっては10万円~20万円ほどになるものもあります。例えば作品名のない皆川泰蔵が染めを行った中古品の着物であれば2万円前後で取引されていますが、「エジプト壁画文様」のような特殊な染めを行った着物の場合、中古品でも15万円以上の価格で取引されています。そもそも流通している作品が少ないため、希少性が高く人気のデザイン・作品に関しては、先に紹介した「2万円台」の価格帯を大きく上回る可能性が高いといえます。

7.皆川 泰蔵の作品の買取についてのまとめ

皆川泰蔵は、ろう染め一筋で製作を続け、丹念な観察と、それをもとに単純化・抽象化したというユニークな作風が評価されている染色家です。作品の流通量は決して多くはなく、希少な作品が市場に出れば、大きな金額となる可能性があるでしょう。