中島 菜刀(なかじま さいとう)の作品を高価買取!掛け軸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.中島 菜刀の作品を売りたいお客様へ

中島菜刀は明治から昭和時代に院展を中心に活躍した鳥取県出身の日本画家です。長閑な農村の日常や四季折々の美しいや故郷を想う懐かしい風景など、素朴な画題の中に伸びやかな空間世界を展開しました。院展で入選を重ねて京都で活躍しましたが、52歳で病に倒れ筆をおくこととなります。さらなる活躍が期待された才能豊かな作家であったので、掛け軸の作品も高値の買取に期待ができるでしょう。

このページの目次

2.掛け軸作家「中島 菜刀」についての概要

幼少より画才に恵まれた中島菜刀は、郷里の人々の後援を得て京都に上洛し、苦学のなか絵を学びました。号である「菜刀」は、京都市立絵画専門学校在学中に働いた養鶏場での仕事道具の「菜刀」にちなんだものと伝えられています。郷土となる鳥取を愛し、また後援会が結成されるなど地元からも愛された作家です。全国各地を巡り、自然を追求した作品を描きました。また俳人・田中寒楼の薫陶を受け、俳画なども多く遺しています。

3.掛け軸作家「中島 菜刀」の生い立ちや歴史

中島菜刀、本名・中島益雄は明治35(1902)年、村芝居の巡業一座の座長格の父と結髪担当の母を両親として、鳥取県八頭郡賀茂村(現在の八頭町)に生まれました。はじめ郷里の画家・八百谷冷泉の紹介で山元春挙の画塾「早苗会」に入門。その2年後に京都市立絵画専門学校(現在の京都市立芸術大学)に入学し、卒業後は富田渓仙に私淑しました。昭和4年第16回日本美術院展に初入選を果たして以降、連続入選を続けて昭和6年には日本美術院院友に推挙。昭和16年第28回院展では入選作『樹海』が横山大観に激賞されており、昭和17年の院展では白寿賞を獲得しました。しかし戦中戦後の混乱の中で病を得て、昭和30年に病により52歳でその生涯を閉じました。

4.中島 菜刀の代表作

  • 松葉かき(1929年)
  • 五箇山大牧の温泉(1930年)
  • 豌豆とり(1931年)
  • 樹海(1941年)
  • 薫風梨園(1942年)

5.中島 菜刀の作品の買取査定ポイント

作品の買取査定ポイントとして、真作がどうかという点が重要なポイントですが、比較的新しい時代の作品ですので、状態の良いものが好まれます。また画題やサイズ、仕立てなども買取価格に大きく影響します。

代表的な査定ポイント
  • 保存状態は良好か
  • 中島菜刀の署名や落款印があるか
  • 画題はなにか
  • どのような仕立てか
  • 付属品の欠けはないか
  • 共箱や箱書などが付いているか

6.中島 菜刀の作品の取引相場価格

国内のネットオークションで、中島菜刀の『岩清水図』という絹本着色の作品が94,000円の値がついていました。この作品は掛軸全体が78cm×138cm、共箱付で、状態は「古い物ですので多少の傷みや汚れ等ご了承下さい」と記されていました。別の事例では真作保証されている『五々山家図』という作品が66,500円で落札されています。こちらは全体の寸法が198cm×45cm、紙本の寸法が130cm×33cm、作品の状態がシミ、ヨレ、ヨゴレ、ヤケあり、そして共箱が付属したものとなっています。

7.中島 菜刀の作品の買取についてのまとめ

横山大観にもその実力を認められていた中島菜刀。菜刀の温かい目線で描かれた画は人々に愛され、現在でも多くの作品が売買されている人気作家の一人です。もし中島菜刀の作品をお持ちでしたら、一度査定に出されてみてはいかがでしょうか。