嶋谷 自然(しまや しぜん)の作品を高価買取!掛け軸の査定ポイントを徹底解説!

1.嶋谷 自然の作品を売りたいお客様へ

嶋谷自然は名前のごとく自然を愛し、自然をテーマにした彩色画を多く残した、昭和を代表する日本画の巨匠です。美術学校へは進学せず、達人の元で感性を磨きながら、独自の世界観を確立していきました。まるで童画のような柔らかいタッチの絵に、癒される人が多く、高値がつくことも多い作家です。今回は、嶋谷自然の話題です。

このページの目次

2.嶋谷 自然についての解説

嶋谷自然は、日展の重鎮および名古屋芸大教授として、若手作家の育成に貢献しました。海山など自然の風景画で一世を風靡しました。現代でも、数万円の高値が付くことも多い人気作家です。1979年に文部大臣賞を受賞、翌年に勲四等瑞宝章を授与されている他、いくつもの美術賞を獲得しています。美術専門学校へは進まず大家の元で腕を磨き、帝展に初入選したのが10年後でした。童画のように柔らかく優しい画風が特長です。

3.嶋谷 自然の歴史

1904年三重県鳥羽市坂手島に生まれました。1918年高等小学校卒業後、一念発起して上京、霜天会に入門し、日本画の矢沢弦月に師事します。このとき14歳です。1930年26歳のときに帝展でようやく初入選します。1941年京都へ移住し、西山翠嶂に師事し、画塾青甲社に入門します。戦後は日展を中心に日本画制作発表を続け、1950年に特選受賞、46歳でようやく才能を開花させました。5年後には審査員に就任しています。1970年に名古屋芸大教授に就任、1973年に中日文化賞受賞、1979年75歳で文部大臣賞を受賞しました。

4.嶋谷 自然の代表作

  • 『富士』
  • 『華』
  • 『雨後』

5.嶋谷 自然の作品の買取査定ポイント

嶋谷自然の作品では、”自然”の直筆サインと落款を見つけてください。作品には必ず一対で挿入されています。これが、真作を判断する手がかりです。淡く優しい雰囲気およびシンプルな形状で描かれているため、一見誰にでも描けそうな印象を受けます。しかし、筆記癖まではなかなか真似できません。共箱があれば共シールもありますので、真作確認ができます。大半は掛け軸ですが、額装もあります。いずれにせよ額や表装も含めて経年劣化を最小にとどめていること、傷や折れがないことなど保存状態が良好であることも、査定対象になります。

代表的な査定ポイント
  • ”自然”の直筆サイン
  • 落款
  • 共箱
  • 保存レベル
  • 経年劣化レベル

6.嶋谷 自然の作品の取引相場価格

嶋谷自然作品は知名度は低いものの、素朴で優しい画風が人気を集め、市場では平均10.000円以上で取引されています。”春野”は10号紙本掛け軸ですが、36.852円で取引されています。サイズは137×71cmで、保存状態も良好です。”曙光”は61×73cm(額付)の紙本彩色画で、背面に保修跡がついて28,019円です。絹本に描かれた風景画は1.000円ですが、額なしの52.5×45.5㎝小品です。経年劣化が多少見られてこの評価額です。1968年12月作の”富士”は額装ですが、57×48×4cmの小品で、額にシミがあり作品にも傷が見られます。

7.嶋谷 自然の作品の買取についてのまとめ

出世街道に縁がなく、名前のごとく自然に、あるがままの生き様が、そのまま表れているような嶋谷自然の作品は、現代を生きる私たちに、大切な物を思い出させてくれます。出品すれば高値がつく作品なので、倉庫を探してみてください。共箱など備品がそろっていることと傷がないことが、高額査定のためには必須です。