下村 為山(しもむら いざん)の作品を高価買取!掛け軸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.下村 為山の作品を売りたいお客様へ

下村為山は明治~昭和初期に活躍した愛媛県出身の画家であり、俳人です。俳句的画趣と西欧的写実性をあわせもつ作品を描いて日本の水墨画に新たな息吹を吹き込みました。また正岡子規と感化し合った日本画家としても知られ、高価買取が期待できる俳画の大家です。

このページの目次

2.下村 為山についての解説

下村為山(1865年~1949年)の言葉に「俳句は日本特有の文芸、俳画もまた日本芸術上の光」との文言があります。為山が説く写生論は正岡子規の俳句革新に大きく影響を及ぼしました。また為山にとっても子規との出会いは大きな衝撃となり、洋画から日本画に転じて俳画の道を究めるきっかけとなりました。

3.下村 為山の歴史

下村為山、本名・下村純孝は慶応元(1865)年、伊予松山に松山藩士下村純の次男として生まれました。別号に不觚庵、雀盧、俳号に百歩、牛伴、冬邨などがあります。明治15年、上京して本多錦吉郎の洋画塾「彰技堂」に入門。のち小山正太郎が主宰する「不同舎」で明治リアリズム絵画を学び、中村不折とともに小山門下の双璧と称されました。明治22年内国勧業博覧会で褒状受賞しますが、のち正岡子規に出会い俳句、また日本画へと活躍の場を移します。27年松山に日本派俳句会の「松風会」を興し、俳人としても活躍。子規に「学ばずして俳句を善くす、また巧緻なり」と言わしめました。松山正宗寺にある子規の埋髪塔、内藤鳴雪の鬚塔、松山市の市章などをデザインしています。昭和24年没、85歳でした。

4.下村 為山の代表作

  • サアコイ(1889年)
  • 暖日(1889年)
  • 慈悲者の殺生図(1890年)
  • 池辺秋暁(1891年)
  • 敗荷鴛鴦図(1891年)

5.下村 為山の作品の買取査定ポイント

下村為山の作品では、比較的新しい時代の作家ですので状態の良いものが好まれます。真作を保証するものとして共箱などが揃っていると査定価格は高くなるでしょう。また合作の俳画の場合、讃の作者によっても大きく査定価格が異なります。ほかにも仕立てやサイズ、画題などもあわせて総合的に評価されます。

代表的な査定ポイント
  • どのような仕立てか
  • 下村為山の署名・落款があるか
  • 真作であるかどうか(箱書や極書などが付いているか)
  • なにが描かれているか
  • だれが俳句を讃しているか
  • 保存状態は良好か
  • 洋画か日本画か
  • 付属品の欠けはないか(共箱・共布・栞などが揃っているか)

6.下村 為山の作品の取引相場価格

下村為山の作品はネットオークションで156,550円の値で落札された例がありました。紙本の作品で画題は『正岡子規居士小照』で、サイズは掛軸全体が211cm×49cm、本紙が122.5cm×35.5cm、共箱付で、正岡子規の俳句讃、状態は「状態は良好です」と説明されていました。

7.下村 為山の作品の買取についてのまとめ

一切の画流に属さずその水墨を追い続け、近代俳画の大家となった下村為山。正岡子規と深い親交があった日本画家として、俳句を嗜む層を中心に非常に人気の高い作家です。もし下村為山の作品をお持ちでしたら、一度査定に出してみることをお勧めいたします。