沈 尹黙(しん いもく)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.沈 尹黙の掛け軸作品をお持ちで売りたいお客様へ

沈尹黙は、中国近代を代表する傑出した書家です。綿密かつ丹念に古典作品から学ぶだけでなく、一切の妥協を許さない書の細部への情熱から科学的に書法を研究し、書の理論体系を確立しました。しかし文化大革命の影響で、中国国内では作品の多くが消失しています。現在、真作の作品が出回るケースは少ないと言え、高額査定が期待できます。

このページの目次

2.掛け軸作家「沈 尹黙」についての概要

「その書は時代を超えて宋代に至る」という賛辞は、偉大な古人に肩を並べるということを意味し、このように称えられた沈尹黙は、近代中国の書法家として非常に稀有な存在だと言わざるをえません。愚直なまでに書の一字一字にこだわった研究姿勢は、書法の非常に深い造詣があるからであり、峻烈かつ細密な書体の独創性は、まさに書という芸術を後世に伝えるものとなっています。

3.掛け軸作家「沈 尹黙」の生い立ちや歴史

沈尹黙は1883年、浙江省呉興県で生まれました。字は君黙、尹黙、号は秋明、匏瓜、聞湖蘧廬生など称しています。詩文は幼少の頃から、書は11歳から本格的に勉強するようになり、歴史に名を残した大家の書に触れ、模写に勤しみました。1905年、22歳で日本に留学し、1906年に帰国。その後は、高等学校や中学の教諭を経て1913年、北京大学の教授となりました。1932年には、政府の反動的な学生弾圧に抗議し上海に移り、有名書家たちとの交流、個展の開催など精力的に活動しました。戦後は、美術教育に邁進し、中央文史館副館長など要職に職に就きましたが、1966年、文化大革命が起こり虐げられます。心身ともに打撃を受けた沈尹黙は、1971年、89歳でその人生を終えました。

4.沈 尹黙の掛け軸作品の代表作一覧

  • 歴代名家学書経験談輯要釈義(1963年)
  • 二王書法管窺(1964年)

5.沈 尹黙の掛け軸作品の買取査定ポイントのご案内

現在、市場に沈尹黙の真作が出回るケースは多くありません。作品の少なさと比例し価値の高騰も顕著です。近代唯一と言っても過言ではない書の大家のため、遺棄されたと思われていた逸品などが万が一出て来た場合など、予想以上の高額査定となる可能性もあります。

代表的な掛け軸作品の査定ポイント
  • 作家の真作であるかどうか(証明書や鑑定書があるとなお良い)
  • サインや落款があるかどうか
  • 保存状態が良いものかどうか(傷やシミなど汚れがないか)
  • 作品サイズ(尺)はどれくらいか
  • 付属品が備わっているか(箱や紐、軸先、軸棒などが残っているか)
  • どのような素材でできているか

6.沈 尹黙の掛け軸作品の取引相場や取引参考価格

やはり本人肉筆の作品の少なさの影響もあり、真作保証の有無が落札価格の変動に直接結びつくケースは少ないと言えます。真作である場合はおおよそ約10,000円以上の値をつけており、本紙が縦93cm、横35cm、作品全体が縦145cm、横45cmの肉筆保証済みの掛け軸は、紙の黄ばみなどから相当程度古い時代のもので、シワなどが目立ち状態は良くないものではありましたが、30,000円の落札実績があります。さらに、真作保証されていないものの、本紙が縦105cm、横33cm、作品全体が縦201cm、横44.5cmの掛け軸でも、署名と落款がはっきり確認できることもあり、「表具上部に穴あり」「裏面修理跡あり」という状態でも42,885円の値をつけました。沈尹黙という書家が、希少性のある作家として市場に認識されているとも言えます。多少古く汚れている作品でも、署名や落款があれば、高値も期待できます。これは?という書などがありましたらぜひ査定にお出しください。

7.沈 尹黙の掛け軸作品の買取についての情報まとめ

古典からひたすら学び、常に書に向きあった芸術的態度は、当時から人々の崇敬を集め、それは文化大革命を経たととしても揺るぎないものでした。現在、上海には作家の銅像が立ち、その功績を今に伝えています。とくに日本においては、留学していたこともあり、蔵などの奥に当時の交流の証として作品が残っている作可能性もあります。

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