沈 周(しん しゅう)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.沈 周の掛け軸作品をお持ちで売りたいお客様へ

文人画の一派、「呉派」の創始者であり優れた書家でもあった沈周は、中国明代を代表する芸術家のみならず、後世の画家たちにも大きな影響を与えました。贋作が多いことでも有名で、それだけに作者本人の筆となると希少価値はおのずと上がり、市場に出た真作は、おおむね高い値がついています。

このページの目次

2.掛け軸作家「沈 周」についての概要

沈周はその生涯を芸術に捧げ、在野で文人画の伝統を守り発展させました。創始した「呉派」は、画壇の一大勢力となり、「南宋文人画中興の祖」とされ、後の清の時代では、正統として認められています。また、典雅で流麗な筆致の花鳥画の評価も高く、明代写意花鳥画風の創始者とされています。詩、書、画すべてに秀でていたため「三絶」とも呼ばれ、後世になってもなお、その名を轟かせている作家です。

3.掛け軸作家「沈 周」の生い立ちや歴史

沈周は1427年、江蘇省蘇州の名家に生まれました。字は啓南、号は石田、石田翁、白石翁です。父や伯父に絵の手ほどきを受け、生家が所有していた多くの絵画を模写するなど、古典の技法を思う存分学びました。27歳の頃、地方官吏に推薦されますが、任官を認めないという家訓に従い任官せず、その後は、名家ゆえの豊かな経済力を背景に詩、書画などに情熱を傾けます。多くの数寄者や文人が書斎に集い、書画の依頼も引きも切らなかったといいます。贋作への落款も断らなかったほど人が良く、弟子からも慕われ、のちの文徴明など名だたる作家も育てています。大家の技を自らの血肉として昇華させ、流麗に描かれた山水、人物、植物などは高い評価を受け、その名声は晩年もすたれることはありませんでしたが、家はしだいに困窮していきました。1509年、83歳で逝去しました。

4.沈 周の掛け軸作品の代表作一覧

  • 廬山高図(1467年)
  • 倣大癡山水図(1494年)
  • 杖藜遠望図(1509年)

5.沈 周の掛け軸作品の買取査定ポイントのご案内

美術史的な価値も非常に高い作家です。さらに、生前から贋作が多く、真作を目にする機会も少ないという事情も手伝って、従来から作品の希少価値は高かったのですが、近年の中国美術ブームもあり、その傾向は加速すると言えます。署名、落款の有無、保存状態などの条件はありますが、さらなる高値も期待できます。

代表的な掛け軸作品の査定ポイント
  • 沈周の真作であるかどうか(証明書や鑑定書があればなお良し)
  • 作者本人の署名(落款)があるか
  • 保存状態は良好か(シミ、カビ、欠けなどがないか)
  • 尺の大きさはどうか
  • 付属品は揃っているか(共箱・袋・軸先などが残っているか)
  • 素材は何でできているか

6.沈 周の掛け軸作品の取引相場や取引参考価格

真作の存在がより貴重な作家でもあるので、真作保証されている作品は高い値がつくことが多いです。肉筆保証された絹本で、作品サイズ、縦が約226cm、横が57.5cmの山水図は、「経年のスレ汚れ等あり」、作品の色彩の鮮明さが失われている部分もあったことから、68,890円でしたが、5万円以上の価格となったのはやはり真作であったこが影響していると言えます。いっぽう、作品サイズが縦98cm、横38cmの絹本の山水図場合、署名、落款がはっきり読み取れ、作品の色彩も鮮やかに残り、生き生きとしたタッチは作家の特徴をよく捉え、装丁も美しく、軸先など付属品の保存状態も良いという好条件が重なり、真作の保証はないにも関わらず、198,001円という落札実績があります。このように、真作保証されていないものであっても、署名、落款がある場合は、作品の完成度、保存状況、美しい装丁が残っているかなどで、高額査定となることも十分にあります。

7.沈 周の掛け軸作品の買取についての情報まとめ

文人画の一大勢力を興し時代を席捲した芸術家、沈周は、詩、書、画のすべての道を極め、後の世の作家たちは、沈周がかつて古典から学んだように、彼から芸術の真髄を学んだことでしょう。著名な作家ですので、とにかく作品が求められています。お手元に沈周作品がありましたら、ぜひ査定に出されることをおすすめいたします。

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