行書(ぎょうしょ)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.行書作品を売りたいお客様へ

行書は漢字の書体のひとつで、楷書体と草書体の中間的な技法です。行書の作品の中で最も高名な作品は王羲之の『蘭亭序』で、書道界では現代においても高い評価を得ています。本記事では売却事例を交えて査定のポイントをまとめましたので、行書の掛け軸作品をお持ちの方は参考にしてください。

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2.行書についての解説

行書は草書と同じく隷書から派生した書体です。楷書とは違って点画の連続や省略が見られますが、行書は草書のように楷書と大幅に字形が異なるということはありません。行書は速筆向きでありながら読みやすいという草書と楷書の長所を併せ持っています。現代日本で行書は日常的な筆記体として広く通用しており、教育の場では中学国語の書写分野で行書の毛筆・硬筆が取り上げられています。

3.行書についての歴史

行書は隷書の走り書きが起源とされています。また、楷書よりも先(ほぼ同じ時期)に誕生したことが分かっています。書の芸術性を高め書聖と称される王羲之の書が特に有名です。草書ほどではないですが行書は速記に向いているため、古代中国では公務文書や祭礼用の文書に用いられました。

4.行書作品の特徴について

草書は手紙などで使われる砕けた筆記体である一方で、行書は公務文書や祭礼の文書などより厳粛な場で使われる書体でした。また行書は碑文にも用いられ、唐太宗皇帝が書いた『晋祠銘』が現在知られる最も古い行書碑です。王羲之の遺墨の中から必要な文字を集めて碑に刻した『集王聖教序』も現存する数少ない行書碑のひとつです。

5.行書作品の買取査定ポイント

行書の掛け軸は、一行書と呼ばれる3~8字程度の偈句を大書したものが多数を占めます。行書の掛け軸の査定においては、作家によって、また制作年代によって骨董品の価値が大きく異なり、保存状態や付属品の有無でも価格は変動します。真作と証明できる鑑定書があるとより高額な査定に繋がるでしょう。

代表的な査定ポイント
  • 購入時期や金額、入手経路がわかっているか
  • 掛け軸のサイズ(高さ、横幅をご確認ください)
  • 付属品が揃っているか
  • 保存状態は良好であるか(破損・汚損が目立っていないか)
  • 真作であるか(有名作品の偽物や贋作が多く出回っています)
  • 作家の署名・落款(らっかん)があるか
  • 表装の種類

6.代表的な行書作家の買取相場価格について

行書の掛け軸には様々な意味を持った書が描かれ、画題や保存状態などによってその価格帯は幅広いです。数千円のものから数百万円のものまで存在し、制作年の古い作品ほど保存が難しく、希少価値が高くなる傾向にあります。また作家が著名な人気作家であればより高額な査定も期待できるでしょう。

勝 海舟 作 『二行書』

勝海舟は江戸時代末期(幕末)から明治時代初期の武士、政治家で、山岡鉄舟、高橋泥舟とともに「幕末の三舟」と呼ばれています。筆まめな性格であったことからかなりの量の文章・手紙等が残っており、それらは維新史、幕末史を知る上での貴重な資料となっています。勝海舟の『二行書』は、オークションにて20万円で取引されました。もともとオークションでの落札予想価格は5万円~10万円でしたが、落札予想価格の2倍近い額で落札されました。この『二行書』はサイズが129.5cm×56.5cm、落款・印ありの軸装作品です。勝海舟の真作であれば落札平均価格は20~30万円台で、条件によっては100万円以上の査定も期待できるでしょう。

夢窓國師 作 『二行書』

夢窓國師は鎌倉時代末から南北朝時代、室町時代初期にかけての臨済宗の禅僧です。生前、死後と7度にわたり国師号を歴代天皇から賜与され、七朝帝師とも称される人物です。夢窓國師の掛け軸『二行書』は、72万円の価格で落札されました。この『二行書』はサイズが92.7cm×35.2cm、紙本、軸装作品です。状態が良いほか、中川一政シール、田山方南箱があるなど条件が揃っていたためか高値がつきました。夢窓國師の行書の掛け軸作品がオークションに出回ることは少ないですが、状態が良い作品については数十万円以上の落札も期待できます。

一休禅師 作 『一行書 黄金殿閣云々』

とんちで知られる一休さんのモデルになった、一休禅師。室町時代の臨済宗大徳寺派の僧、詩人で、民衆にも慕われた人柄であったことが伝えられています。一休禅師の『一行書 黄金殿閣云々』という作品は本紙85.6cm×27.7cmで310万円で落札されています。全体に傷や汚れなどが目立つ状態でしたが古筆了伴極札二付、安叙宗泰折紙付であったためすぐに買い手がつきました。一休禅師の作品は作品の種類によって価格が大きく変動しますが、平均して5万~10万円くらいが相場の額になります。今回のように人気の高い作品であれば数百万円以上の値がつくケースもあります。

7.行書作品の買取についてのまとめ

行書には他の書体にはない、流れるような優雅な魅力があります。行書の掛け軸の取引相場価格は、掛け軸に描かれた文字、また制作された年代によって価格は変動します。真作証明ができること、有名作家のもの、保存状態の良い作品であれば高価買取につながる可能性は十分にあります。まずは査定を検討してみてはいかがでしょうか。

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