荘司 福(しょうじ ふく)の作品を高価買取!掛け軸の査定ポイントを徹底解説!

1.荘司 福の作品を売りたいお客様へ

1950年から2000年初頭にかけて活躍した荘司福は、近代日本美術を代表する女流画家です。長い東北での生活で育まれた素朴な画風や、世界を旅する中で生まれた深淵な画風は、女性らしい目線で日本画界に新風を巻き起こしました。今回は荘司福の画家としての軌跡を追ってみました。

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2.荘司 福についての解説

荘司福は、女性蔑視が著しかった時代に、夫の大病をきっかけに、作家としての自立の道を開きました。乳飲み子を抱えながら、荘司福が描き続けたのは、東北の地で体験した素朴な土着信仰や風土でした。その後、92歳の大往生を迎えるまでの間に、実に60点以上の作品を生み続けました。何度か画風を変えながら独自の画風を作り上げ、美術界に新境地を切り開いていった功績をたたえ、いくつもの名誉ある賞を獲得しています。

3.荘司 福の歴史

荘司福は、1910年長野県松本市に生まれました。地裁裁判官の父に連れられて、各地を転々とする生活でした。1932年に、現在の東京女子美大師範科日本画部を卒業しましたが、結婚を機に仙台に移住、当時の慣例にしたがって家庭に入ります。しかし、結婚生活は長く続きませんでした。1940年夫が肺結核で死亡、乳飲み子を抱えつつ日本画家としての自立を歩み始めます。郷倉千靭に師事すると、すぐに頭角を現しました。1941年と1945年に河北美術展河北賞連続受賞、以降名誉ある受賞を繰り返し、美術界の重鎮になっていきました。

4.荘司 福の代表作

  • 『到春賦』
  • 『浅春』
  • 『慈光』
  • 『ざくろ』
  • 『北辺春』

5.荘司 福の作品の買取査定ポイント

荘司福は、日本画家小野恬を育てた親としての顔と、没後授与された名誉美術博士としての顔など、多彩な顔を持っています。および嫁であり同じく日本画家だった荘司喜和子との仲睦まじい嫁姑愛など、とにかく話題に富んでいます。全国主要都市の美術館でないと作品に触れる機会が少ないので、人気作家だけに模造品も出回りやすくなります。真作を見分ける手がかりとして、福の直筆サインと落款が役に立ちます。福一文字だけの落款もあります。共シールが額の裏にある場合もありますので、要確認です。

代表的な査定ポイント
  • 福の直筆サインと落款
  • 共シール
  • 美品

6.荘司 福の作品の取引相場価格

荘司福画伯の作品が、美術館や回顧展以外で、目にする機会が少ないように、市場では希少価値が高い作品だけに、取引相場も高値です。年間で見ると、ヤフーオークションでの荘司福画伯作品の取引価格は、額絵に限れば10.000~40.000の間で取引されています。”蜜柑”は額装10号で39.500円にて落札されていました。全体サイズが62.5×70cmの彩色画です。額が少々経年劣化していますが良品です。”春一枝”は紙本彩色画で10,000円です。全体サイズが42×48cmで、少々経年劣化がみられますが良品です。

7.荘司 福の作品の買取についてのまとめ

荘司福は、早生の荘司喜和子の一生を引き受けるかのように、死ぬまで制作意欲を燃やし続けた画家です。荘司福の晩年の画風には、そのような波乱万丈な人生を映し出すかのように、深みのある仕上がりになっています。荘司福の名前は知らなくても、絵に惹かれて購入する人は多いので、ぜひ買取査定を利用してください。