住吉 広通(すみよし ひろみち)の作品を高価買取!掛け軸の査定ポイントを徹底解説

1.住吉 広通の作品を売りたいお客様へ

住吉広通は、江戸時代前期の画家です。初めに土佐派の土佐光吉親子に大和絵を学んだ後、後西天皇の命により、住吉派を再興、土佐派と並ぶ大和絵の一派である住吉派の祖となりました。長男に江戸時代を代表する大和絵師の住吉広澄(具慶)がいます。

このページの目次

2.住吉 広通についての解説

住吉広通は、京都で活躍していましたが「東照宮縁起絵巻」を制作するために関東に下りました。住吉広通は日光・和歌山・岡山・川越喜多院の各東照宮に奉納された「東照宮縁起絵巻」を制作しています。こうした画事を通じて幕府との関係が深まり、後の御用絵師登用に繋がったと見られます。その作風は土佐派の細密画法に、構築的な画面構成や濃密な色彩を加味した独自の画風となっています。

3.住吉 広通の歴史

住吉広通は、慶長4年に生まれます。通称内記、旧姓は土佐です。堺で土佐光吉、光則父子に大和絵を学んだ後、京都に移ります。承応3年(1654)内裏造営に伴う障壁画制作に参加します。寛文元年(1661)剃髪し出家、如慶と号し、法橋さらに法眼に叙せられます。翌年後西天皇の勅命により、鎌倉時代の画家・住吉慶恩の画系を復興するため苗字を住吉と改め住吉家を立てました。天海僧正の取持ちで家康に拝謁、東福門院の御用を勤めるなど、江戸に大和絵を伝えました。寛文10年死去し、享年72歳でした。

4.住吉 広通の代表作

  • 『源氏物語画帖』
  • 『東照社縁起絵巻』(1646)
  • 『聖徳太子絵伝』(1653)
  • 『伊勢物語絵巻』(1663)

5.住吉 広通の作品の買取査定ポイント

住吉広通は、住吉家中興の祖と呼ばれる人物で江戸時代前期の大和絵師です。精密で写実性が強いその画風は大和絵の伝統を立脚し、大和絵を江戸に流布する端緒をしるしました。近年、展覧会などで公開される機会も増え、評価もさらに高まっています。それゆえに住吉広通の作品の買取査定ポイントは、真に本人の作品(真作)かが大変重要になります。また流通量も多くはないので、良質で希少な作品が市場にでれば、高額な価格となる場合があります。

代表的な査定ポイント
  • 真作であること
  • 作品の希少性
  • 作品の状態(染み、汚れ、破れがない)
  • 表装の状態(染み、汚れ)
  • 箱の有無

6.住吉 広通の作品の取引相場価格

住吉広通の作品は、真作で35,000円~120,000円で取引されています。なかには紙本で17.5㎝×16.5cmのサイズ35画・36和歌が60,000円で取引されています。真作で面に画が描かれた扇が200,000円で取引されていました。おおむねどの作品においても経年劣化による傷みがみられました。住吉広通は「書画・骨董作家辞典」によると21,000,000円の評価となっています。流通量も大変少ないので、希少で良質な作品が市場に出れば、先に紹介した金額以上で取引されるでしょう。

7.住吉 広通の作品の買取についてのまとめ

住吉広通は、住吉派の祖として江戸の人々に大和絵を流布しました。その作品は近年大変注目されていて、展覧会などで公開される機会が増え評価が高まってきています。流通量も決して多くはありません。それゆえに良質で希少な作品が市場に出れば、さらに高額となる可能性があるでしょう。