建部 綾足(たけべ あやたり)の作品を高価買取!掛け軸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.建部 綾足の作品を売りたいお客様へ

建部綾足は江戸時代中期にマルチに活躍した文人でした。読本(よみほん)作者、俳人、国学者、画家と多芸多才、覇気の人で、画業においては長崎で費漢源に山水画を学び、一家を成しました。江戸における南蘋派の最初期の画人とされ、その作品は高値の買取が期待できる画家と言えるでしょう。

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2.建部 綾足についての解説

建部綾足(1719年~1774年)は画業のみならず、国学、俳諧、和歌、片歌、紀行、物語、随筆などの文芸全般にわたって多彩な活動を展開し、いずれの分野においても優れた才能を示した人でした。読本『西山物語』は雅文体小説を代表する佳作とされており、また『本朝水滸伝』は『水滸伝』翻案のさきがけとなった意義の高い作品として認められています。画業においても高い評価を得ましたが、目を患ったためか南蘋風の濃密精緻な彩色より、いくばくか淡雅な筆致といえるようです。

3.建部 綾足の歴史

建部綾足は津軽弘前藩家老職を勤める津軽政方の次男として生まれました。儒学者・山鹿素行の曽孫でもあります。20歳の頃故郷を出奔して以後、上方や江戸、長崎など全国を遊歴し、弘前に戻ることはありませんでした。本姓は喜多村、名は久域、俳人としては葛鼠、都因、凉袋と号し、画業では孟喬、毛倫、建綾岱、建長江、寒葉斎などの号を用いました。片歌や小説では綾足、綾太理と号しています。志田野坡のち彭城百川に俳諧を師事し、費漢源に南画を、また賀茂真淵に入門して国学を学んでいます。晩年は雅文小説を執筆し、いわゆる読本初期の先駆者となりました。安永3年没、56歳でした。

4.建部 綾足の代表作

  • 魚図
  • 遊漁図
  • 梅に叭々鳥図

5.建部 綾足の作品の買取査定ポイント

建部綾足の査定ポイントとしては、まずその真贋にあります。共箱や極書、鑑定書など真作を裏付けるものがあると査定価格は高くなります。またサイズや画題、仕立て、保存状態なども大きく評価に関わってきます。

代表的な査定ポイント
  • 建部綾足の署名・落款があるか
  • 画題はなにか
  • 保存状態は良好か
  • どのような仕立てか
  • 付属品の欠けはないか(共箱・共布・栞などが揃っているか)
  • 共箱や箱書、鑑定書などがあるか
  • どのジャンルの作品か

6.建部 綾足の作品の取引相場価格

建部綾足の作品はネットオークションで119,000円の値が付いた例がございました。これは魚を描いた水墨画の掛け軸で、展覧会出品作、中村不折箱書、吉田絃二郎旧蔵品の作品でした。本紙サイズは28cm×46cm、紫檀撥軸が使用されています。本紙に若干の使用感があるものの保存状態は良好でした。箱書や由来などがあり、真作としての証明ができれば作品の画題などによってはより高額な査定も望めます。

7.建部 綾足の作品の買取についてのまとめ

あらゆる分野で才能を発揮し、活躍した建部綾足。美術市場では様々なジャンルでの作品が多く売買されています。もし建部綾足の作品をお持ちでしたら一度査定に出してみることをお勧めいたします。