頭山 満(とうやま みつる)の作品を高価買取!掛け軸の査定ポイントを徹底解説

1.頭山 満の作品を売りたいお客様へ

頭山満は、日本の国家主義運動を先導した玄洋社に所属し、政治家に幅広い人脈を持ち、右派の影のフィクサーとして暗躍した人物とされています。特に清時代の中国の政治家である孫文や蔣介石などと深いパイプがあり、彼らの活動を裏で支えました。芸術家ではありませんが、味わい深く人気のある彼の残した掛け軸などの書についてご説明していきます。

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2.頭山 満についての解説

頭山の所属していた玄洋社は、愛国主義の思想を色濃く持ち、後の右翼団体などの活動の基礎となりました。彼自身も政治、外交に強硬的な思想を持ち、日本とアジア諸国が協力して、欧米列強を排除すべきだという考えを貫き、行動していました。西郷隆盛を敬愛するも、政治犯として投獄されていたために西南戦争に参加できなかったことが、頭山と同志達が玄洋社を立ち上げる核になったと言われています。

3.頭山 満の歴史

頭山満は、安政2年(1855年)に福岡藩士の三男として生を受けます。若い頃から自由民権運動に取り組むなど政治的な活動に励み、日清・日露戦争などにも義勇軍を結成し積極的に参加しました。犬養毅などと旧知の仲で、頭山自身は表立って肩書きの権力を使うことなく、政治を裏で動かしていたと言われています。清国で孫文の革命運動が失敗した際も、日本に亡命した彼を匿うよう手配をしたり、次の活動に向けて資金を援助するなど、アジア各国の独立運動家たちへの支援も行っていました。

4.頭山 満の代表作

  • 掛軸「無」
  • 掛軸「無一物處無尽蔵」

5.頭山 満の作品の買取査定ポイント

頭山満は晩年、その想いを揮毫して書にしたためることを日課としながら穏やかに過ごしました。現在はその頃の作品が多数残されています。思想家、事業家としても魅力的で、作品も人気があるためオークションや買取などでも高値が期待できますが、その人気ゆえに残念ながら贋作や偽筆も多くあります。竹筆を好んだことから、かすれや先割れなども書の特徴の一つです。ゆるい字体と力強い字体とを使い分けていたとも、ゆるい字体のものは頭山のものではないとも言われており、共箱やサインなど頭山の特徴的な字が確認できるものがきちんとあれば高値が期待できます。

代表的な査定ポイント
  • 真作であること
  • 状態が良好か(傷や汚れ、虫食いなどの有無)
  • 共箱や作家の署名・捺印の有無
  • 資料の有無
  • 大きさ

6.頭山 満の作品の取引相場価格

頭山満は、政治家や経済界を中心に、現在でも多くの人の心を惹きつけて止みません。専門の書道家でも書画の芸術家でもありませんが、その思想や人間性の魅力が掛け軸や色紙に存分に写し出され、大変人気があります。ヤフーオークションでは、頭山が好んで書いた「無一物處無尽蔵」の書で、縦123.5センチ×横28.5センチ、箱付き、真作証明、薄いシミ・シワありのものが、10,010円で落札されています。箱なしのものは、真作であっても5,000円程度、、下がるようです。

7.頭山 満の作品の買取についてのまとめ

近代日本の黎明期、混乱する世の中で頭山は必死に日本という国が健全に生き残る思想、策、精神を説きました。自分の意志を貫き通した頭山の豪傑な生き方に憧れる人々は後を絶たず、その生の大きさに触れる書や語録は時代が変わった現在でも愛され続けています。頭山の掛軸の査定をお考えで、ご自身の掛軸が真作であるのか少し気になる方は、JR青梅線の御嶽駅の改札にある駅名額の写真を探してみてはいかがでしょうか。頭山の力強い特徴的な字を確かめることができます。