上田 公長(うえだ こうちょう)の作品を高価買取!掛け軸作家の査定ポイントを徹底解説!

1.上田 公長の作品を売りたいお客様へ

上田公長は江戸後期に大坂で活躍した絵師です。当時の人名録や絵師番付には、必ずといっていい程その名が見られ、近世の大阪画壇を語る上で欠かせない人物の一人とされています。買取価格に期待できる作家といえましょう。

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2.上田 公長についての解説

上田公長(1788年~1850年)は四条派の流れを汲む画を描きましたが、文人画風の作品や俳画なども多く制作しました。主には地誌本などの挿絵を手掛け、略画の絵手本も遺しています。代表作として、『公長画譜』や『水雲略画』といった画譜類が挙げられます。大阪を中心に活動しましたが、紀州徳川家藩主に御用絵師として加えられるなど、広く華々しい活動をしました。

3.上田 公長の歴史

上田公長は天明8(1788)年、船場の木綿問屋・6代目阿波屋忠次郎の長男、あるいは元稲荷座大夫某の子として生まれたとされます。通称は順蔵、字は有秋、別号に雍州、水雲閑人があります。文政期から安政期にかけて安堂寺町、南久太郎町、道修町、古手町と大坂の中心地を転々と移り住みました。画は四条派の祖・呉春に師事したとも、門下で呉春の弟・松村景文に画を学び、長山孔寅、松本観山、中川山長に師事したともあり、不明な点も多い人物です。紀州徳川家藩主に召されて御用絵師となり、上田姓と陰葵の紋を拝領。12代将軍・徳川家慶の前で御前揮毫をしたとも伝わっています。嘉永3年没、63歳でした。

4.上田 公長の代表作

  • 桃林謝日図
  • 風神・雷神図
  • 芭蕉涅槃図
  • 牡丹孔雀図
  • 双鴨翡翠図

5.上田 公長の作品の買取査定ポイント

高額査定となる一番のポイントは真作であるかどうかです。真作を保証する書付や極書などが付いていると査定価格は高くなります。ほかにも仕立てや画題、状態などもあわせて総合的に評価されます。

代表的な査定ポイント
  • どのような仕立てか
  • 上田公長の署名・落款があるか
  • 真作であるかどうか(書付や極書などが付いているか)
  • 画題はなにか
  • 付属品の欠けはないか(共箱・共布・栞などが揃っているか)
  • 保存状態は良好か

6.上田 公長の作品の取引相場価格

上田公長の作品はネットオークションなどで、真贋不確かなものでも34,260円で落札された実績があります。画題は『大廟奉塩古事』という絹本水墨淡彩、国学者・荒木田久守讃の作品で、サイズは掛軸全体で188cm×42.5cm、本紙が101cm×35cm、状態は「イタミ、シミ、虫食い穴有り」と説明されたものでした。

7.上田 公長の作品の買取についてのまとめ

近世大坂画壇において幅広く活躍した上田公長。当時、絵を乞う者があまりに多く、弟子に画を教える暇が無いために『公長画譜』等が出版されたと言われています。もし上田公長の作品をお持ちでしたら、一度査定に出してみることをお勧めいたします。