浦上玉堂作『凍雲篩雪図』の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.浦上玉堂作『凍雲篩雪図』を売りたいお客様へ

浦上玉堂は江戸時代の文人画家です。備中鴨方藩士として順調に昇進していましたが、文人に憧れた玉堂は50歳の時に琴を抱いて藩を出奔。自ら武士の身分を捨て、以後十数年間全国を放浪しながら琴と詩書画に明け暮れました。『凍雲篩雪図』は玉堂の60代末期の作と想定され、彼が奥羽遊歴中に接した雪景を描いたとされています。玉堂独自の画境を示す代表作であるとともに、日本南画史に残る傑作として国宝に指定されています。

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2.浦上玉堂作『凍雲篩雪図』についての解説

『凍雲篩雪図』は、落款に「酔作」とあります。これは浦上玉堂が酒に酔いながら絵を描いたことを示す落款でした。玉堂は非常に酒好きで、筆料として酒が用意されると喜んで筆を執ったといいます。玉堂の制作場面を田能村竹田は見たことがあったそうですが、まず酒を飲み、酔ってから絵を描き始め、醒めると筆を置き、改めて酒を飲みなおして続きを描く、ということを繰り返していたそうです。不思議なことに玉堂の「酔作」はむしろ、繊細で微妙な筆使いとなりました。『凍雲篩雪図』は川端康成秘蔵の掛軸で、現在は川端康成記念館の所蔵となっています

3.浦上玉堂作『凍雲篩雪図』の作品の特徴について

『凍雲篩雪図』は雪に埋もれた険しい山を描いた、大自然の寂寥感を漂わせる作品です。空には動かぬ雲がたちこめ、降り続ける雪が視界を霞ませるなか、白い山の岩肌が怪しく浮かび上がっています。樹木は葉を落とし、家屋がわずかに隠れ見えます。幾度も墨を重ねた諧調と繊細な筆触、さらに画面に飛び散る代赭が印象的な効果を残し、玉堂独自の深淵なる世界を生み出しています。落款には「酔作」とあり、酔いながら描かれたものでした。

4.浦上玉堂作『凍雲篩雪図』の買取相場価格について

『凍雲篩雪図』は国宝に指定された日本南画の傑作です。浦上玉堂は南画の大家として画名高く、市場でも人気のある作家です。ネットオークションでは、『對山撫翠』と題された作品が361,300円で落札されていました。この作品は掛軸全体のサイズが縦211.5cm×横45.5cm、絹本着色の本紙が縦145.5cm×34cm、状態は「経年による染み汚れ等はございますが、大きな傷みは見受けられず総じて抜群に良好な状態です」とあり、山本竹雲の箱書付と説明されていました。

5.浦上玉堂作『凍雲篩雪図』についてのまとめ

蕪村は60、70歳代に円熟期を迎え、また「酔作」の款記がある作品には名作が多いことから、そういった条件の作品の取引価格は一段と高くなると思われます。真作であればかなりの高額査定も期待できるでしょう。作品をお持ちの場合には、ぜひ専門家の査定を受けてみることをお勧めいたします。