名所絵(めいしょえ)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ
1.名所絵作品を売りたいお客様へ
日本各地の風景を描いた名所絵。遠近法が使われるなど浮世絵のなかでも技巧に凝った作品が多く、後世に長く伝えられる名作も多数制作されました。作品によっては数百万円以上の高値が付くこともあるので、名所絵をお持ちの場合にはその価値について本記事を参考にしてみてください。
このページの目次
2.名所絵についての解説
名所絵とは、日本各地の名所とされる場所を描いた絵のことです。名所絵は浮世絵においても重要な画題のひとつで、洋画の影響を受け遠近法を駆使して描かれました。名所絵の魅力は、江戸の名所や富士山などの壮大な風景のほか、旅人が旅先で遭遇した出来事などが旅情感たっぷりに描かれているところです。
3.名所絵についての歴史
江戸時代以降、政情が安定し、さらに参勤交代によって街道や宿泊施設が整備され、旅が安全に、そして便利にできるようになりました。貨幣の流通も進み庶民も経済的な力を付け文化・文政期には旅ブームが起こります。人々の旅や行楽への欲求を背景に、北斎の『富嶽三十六景』や歌川広重の『東海道五拾三次』は大流行し、名所絵は役者絵、美人絵と並ぶ浮世絵の主要ジャンルの1つとなりました。
4.名所絵作品の特徴について
名所絵は旅行へ行けない人々が憧れの地への思いを馳せ楽しむという用途で人気を博しました。初期の名所絵には美人を入れて描くという風潮があったようですが、葛飾北斎や歌川広重の活躍により、純粋に景色を主役とした名所絵が注目されるようになりました。多くの浮世絵師が名所絵を手掛け、西洋から輸入された遠近図法と日本画の伝統を結び付けて豊かな芸術性を発揮しました。さらに、それまでは手彩色や2~3色の版彩色が主流でしたが7~8色摺(すり)が可能となり、それに伴って精密な彫やぼかし等の摺の技法が発展し、表現の幅が広がりました。
5.名所絵作品の買取査定ポイント
名所絵は手軽に旅行気分を味わえることで人気がありました。その名所絵の掛け軸の買取は、有名作家の作品や人気タイトルの作品であれば市場価値が高いです。鑑定書などから真作であることが証明できるなら高い買取が期待できます。さらに、ギズやしみがないなど保存状態が良好であればプラス査定が期待できるでしょう。
代表的な査定ポイント- 作品名がわかるかどうか
- 作家名が判明しているか(掛軸には落款(らっかん)と呼ばれる印鑑やサインがあります)
- 保存状態はどうか(シミや破れのないきれいな状態で保存されていれば、高く買取できます)
- 大きさ(高さ、横幅をご確認ください)
- 作品の種類
- 付属品(掛軸を入れる共箱や鑑定書があれば一緒にお持ちください)
6.代表的な名所絵作家の買取相場価格について
名所絵の掛け軸は、作家が著名な人気作家であれば高額な査定が期待できます。オークションで取引される作品には数千円のものから数億円のものまで存在し、作品の出来栄え、画題や保存状態などによって価格帯は変動します。制作年の古い作品は希少価値が高くなる傾向にあり、高値で取引されやすいでしょう。
歌川 広重 作 『佃島出帆図』
歌川広重はかなりの数の名所絵を描いています。残念ながら掛け軸作品としては少ないため、歌川広重の真作とされる名所絵の掛け軸には希少価値があります、サイズが32.8cm×43.8cm、紙本、彩色、軸装の歌川広重の『佃島出帆図』は32万円で取引されました。歌川広重の作品は種類や保存状態によって価格が大きく変動し、数万円から数十万円、はたまた百万円以上の高値がつくことも珍しくありません。
歌川 広重 作 『東海道松並木戸塚大名行列図』
歌川広重の名所絵『東海道松並木戸塚大名行列図』はサイズが41.1cm×52.7cm、紙本、水墨、軸装の条件で出品され、46万円で取引されました。歌川広重の名所絵は数十万円単位の落札が平均的ですが、初摺りの作品では数千万円以上の高値がつくこともあります。画題や大きさによって価格差はあり、軸先や裂など掛け軸の表装部分に高価なものが使われていれば高値の買取価格も期待できます。
歌川 広重 作 『浪華名所 天保山之景』
名所絵の第一人者である歌川広重の『浪華名所 天保山之景』という作品はサイズが32.4cm×51.4cm、紙本、彩色、軸装という条件で出品され、約80万円で取引されました。もともとオークションでの落札予想価格は20万円~25万円でしたが、落札予想価格を大幅に上回る額で落札されました。歌川広重の真作であることが証明できれば、数十万円から数百万円の買取は大いに期待できるでしょう。
7.名所絵作品の買取についてのまとめ
名所絵の鑑賞は、手軽に旅行気分を味わえる絵画として人々にとって大きな楽しみであったことでしょう。当時の江戸の風景や富士山など忠実に再現していることから、現在においても歴史的資料としての価値も高いです。また、名所絵は国内外で人気があり、真作であることが証明でき、保存状態が良好であれば高額査定の可能性は十二分に高まります。
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