柱絵の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.柱絵(はしらえ)作品を売りたいお客様へ

柱絵は柱隠し、柱掛けとも称され、柱に飾ることを目的とし、極めて細長い画面に描いた浮世絵を指します。現代においてもコレクション需要が高く、買い手も多くなっています。日本人作家が手掛けた柱絵作品をお持ちで高値で売却をお考えなら、以下の査定のポイントを参考にしてください。

このページの目次

2.柱絵についての解説

柱絵は、江戸時代に描かれた浮世絵の様式のひとつで、版画、肉筆浮世絵ともに見ることができます。画題は美人画が多く、他に役者絵、山水風景、故事説話を題材にしたものや縁起物等があります。美人画の柱絵は縦長の構図を活かした立姿のものが多く、なかには艶かしい湯上がり姿などの「あぶな絵」的な作品も含まれています。

3.柱絵についての歴史

柱絵は奥村政信による発案といわれ、元文(1736年〜1741年)末頃に発生したと推定されています。一口に柱絵と言っても、時期によって大きさなどに微妙な変化が見られ、政信時代の柱絵はおよそ縦69cm~75cm×横17cm前後、または横25cm~26cmです。第二次柱絵ブームと呼ばれる鈴木春信や礒田湖龍斎らが活躍した宝暦から明和年間頃には縦69cm~70cm×横12cm~13cmと全体に小さくなり、より縦長な画面に変化しました。第三次柱絵ブームは鳥居清長の活躍期とされ、清長全作品に占める柱絵の割合は約20%ほどとなっています。

4.柱絵作品の特徴について

柱絵の特徴は極端に縦に細長い画面に見事に構図を収めた点で、今までにない新しいこの様式は多くの外国人を驚かせました。また、柱絵は直接柱または壁に貼り付けるか簡単な軸装にして掛けられたため、概して保存状態が悪いことも特徴の一つです。人気絵師の作品でも現存数は少なく、無名作家の作品でも状態の良い作品であれば高額査定の対象となる可能性が高いでしょう。

5.柱絵作品の買取査定ポイント

柱絵の掛け軸の買取査定の重要ポイントは、作家は誰か、人気のある作品かどうかという点が挙げられます。色鮮やかな彩色が施されることも多い柱絵では、保存状態の良し悪しも査定額に影響します。柱絵作品のモチーフの中でも女性像は気高く、凛々しさを感じさせるところから人気があり買取額も高くなることでしょう。

代表的な査定ポイント
  • 作品名がわかるかどうか
  • 作家名が判明しているか(掛軸には落款(らっかん)と呼ばれる印鑑やサインがあります)
  • 保存状態はどうか(シミや破れのないきれいな状態で保存されていれば、高く買取できます)
  • 掛け軸の大きさ(高さ、横幅をご確認ください)
  • 付属品(掛軸を入れる共箱や鑑定書があれば一緒にお持ちください)

6.代表的な柱絵作家の買取相場価格について

柱絵の掛け軸は作家が著名な人気作家であればより高額な査定が期待できますが、作品の出来栄え、画題や保存状態などによってその価格帯は幅広いのが特徴です。制作年の古い作品ほど保存が難しいことから作品の希少価値が高くなり、高額査定の可能性が高まります。

鳥居 清長 作 『藤下美人』

鳥居清長は江戸時代に活躍した、鳥居派の代表的な絵師です。八頭身の健康的な美人を描いて一世を風靡しました。鳥居清長の『藤下美人』という作品は、オークションにて約50万円で取引されました。サイズは69.7cm×11.8cmで真贋不明な作品であったものの高値がつきました。鳥居清長は多数の作品を制作しましたが柱絵そのものは出品がほぼなく希少価値が高いです。そのため、真作であれば数十万円から数百万円の買取は大いに期待できるでしょう。

鈴木 春信 作 『立美人』

鈴木春信は細身で可憐、繊細な表情の美人画で人気を博した江戸時代中期の浮世絵師です。鈴木春信の作品は版画が多く、柱絵の取引数は少ないです。サイズが67.6cm×11.9cmの『立美人』と名付けられた柱絵作品がオークションで取引された際には、3万5,000円の価格で落札されました。鈴木春信の作品はA4サイズくらいの版画であれば100万円を超える落札実績も多数あります。

古山 師政 作 『美人図』

江戸時代中期の浮世絵師の古山師政は、画風は菱川派に学び、丸顔で華奢可憐な人物表現を取り入れたことで知られています。古山師政の『美人図』という掛け軸は、11万円で落札されています。この作品はサイズが126.5cm×25.5cm、紙本、彩色、額装化された作品です。凛とした美人を描いた古山師政の作品は人気があり、数万円から数十万円、保存状態が良いなど条件が揃えば100万円以上の買取も見込めます。

7.柱絵作品の買取についてのまとめ

柱絵は美術品買取市場でも残存数少なく、市場価値の高いジャンルのひとつです。柱絵は保存状態が良いほど高く評価され高額で取引されています。自宅にある古い掛け軸に思いもよらない高額が付くという可能性もあるので、価値が不明な柱絵をお持ちでしたら一度お問い合わせください。

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