武者絵(むしゃえ)の掛け軸買取を実施中!【SATEeee掛け軸買取】へ

1.武者絵作品を売りたいお客様へ

武者絵とは歴史・伝説・軍記物などに登場する英雄・豪傑・武将や、その合戦の場面を描いた絵のことです。和漢の豪傑英雄を描いた武者絵は豪華で迫力があるため、時代や国を超えて好まれています。骨董価値の高い武者絵作品の特徴や歴史を交えながら、査定のポイントについてまとめました。

このページの目次

2.武者絵についての解説

武者絵は、江戸時代から明治時代に描かれた浮世絵の様式のひとつです。読本の流行、歌舞伎からの影響によって、武者の甲冑姿や合戦のありさまを描いた武者絵は浮世絵版画の中でも特に盛んに制作されました。武士や合戦の場面のほか、日本や中国の詩歌、物語、故事などを題材とした作品も多いです。

3.武者絵についての歴史

菱川師宣、奥村政信や鳥居派らが浮世絵武者絵の初期に活躍し、丹絵・漆絵などに武者絵馬の系譜を引いた武人の活躍を力強いタッチで描いた作品を制作しました。その後、軍記物の中から英雄達が活躍する場面を抽出した版本、頼光や義経、為朝ら特定の英雄を扱った一代記ものの草双紙が多く作られ、絵巻物類は子供たちにとって教科書の役割も果たしました。多色刷りの錦絵の時代には、一枚物の武者絵を描いた勝川春章を始め勝川派の絵師たちが活躍しました。

4.武者絵作品の特徴について

文化文政期に入ると武者絵は最盛期を迎え、その図様は絵馬だけでなく、印籠、扇子、凧など身近なものにも描かれるようになりました。力強く勇ましい武士たちの姿や大合戦の様子など、画面からはみ出さんばかりのダイナミックで豪快な作品が特に人気を博しました。

5.武者絵作品の買取査定ポイント

需要の高い武者絵の作品としては、有名作家や状態の良い作品が挙げられます。また、同じ作家によっても制作年代や筆法、主題によって価値は大きく異なります。掛け軸の場合、年代が不明の古い作品であっても貴重な作品であれば高価買取となるケースもあります。

代表的な査定ポイント
  • 市場価値はあるか(有名作家の作品なら多少劣化していても高値が付きます)
  • 保存状態は良好か(補修せずにそのままお持ちください)
  • いつの時代の作品であるか
  • 掛け軸のサイズ(高さ、横幅をご確認ください)
  • 付属品の欠けはないか(共箱・共布・栞などが揃っているか)
  • 作者の署名・落款(らっかん)があるか
  • 真作(本物)かどうか(証明書や鑑定書があればなお良い)

6.代表的な武者絵作家の買取相場価格について

作品の出来栄え、画題や保存状態などによって武者絵の掛け軸の価格帯は幅広いです。数千円のものから数億円のものまで存在し、制作年の古い作品ほど保存が難しいため希少価値が高くなる傾向にあります。また作家が人気のある著名作家であればより高額な査定が期待できるでしょう。

歌川 国芳 作 『誠忠義士傳 50図』

武者絵の第一人者である歌川国芳の『誠忠義士傳 50図』という作品は、オークションにて約150万円で取引されました。サイズは各36.4cm×24.9cmで、50枚一組の作品です。歌川国芳は躍動感溢れる表現に優れた力量を示し、「武者絵の国芳」と呼ばれるほどの評判を得ていました。歌川国芳の真作であれば数十万円から数百万円の買取は大いに期待できるでしょう。

歌川 豊国 作 『浮絵 亀井戸天満宮之風景 和泉屋市兵衛板』

正統派の画風で高い評価を得ていた歌川豊国ですが、オークションでの取引数は多くありません。歌川豊国の『浮絵 亀井戸天満宮之風景 和泉屋市兵衛板』と名付けられた作品がオークションで取引された際には、34万円の価格で落札されました。軸寸は不明で、本紙は26.2cm×39.3cmです。歌川豊国の作品は、十数万円から30万円前後の落札事例が多く、真作保証されたものであれば100万円以上の価格で落札されることもあります。

月岡 芳年 作 『藤原保昌月下弄笛図 三枚続』

幕末から明治時代にかけて活躍し、「最後の浮世絵師」と称された月岡芳年。数多くの勇壮でダイナミックな作品を残しており、市場でも月岡芳年の武者絵作品の取引事例は多いです。『藤原保昌月下弄笛図 三枚続』という作品は、サイズが左に37.1cm×25.0cm、中が36.9cm×24.9cm、右は37.0cm×24.9cmで、約70万円にて落札されています。月岡芳年の武者絵は画題によって価格が大きく変動するため、数百万円以上の落札になる場合もあります。

7.武者絵作品の買取についてのまとめ

歴史上のさまざまな人物を迫力ある筆致で描いた、武者絵。当時の庶民のヒーロー願望を反映し、大胆な構図や躍動する肉体表現は大きな人気を集めました。武者絵には贋作も多く、買取は慎重に行われる傾向にあります。真作であることが証明できるなら高額な買取が期待できます。高額買取を目指すためにも、鑑定書や保証書類をはじめ、作品の付属品等も大切に保管しておきましょう。もし蔵や押し入れで眠らせたままの武者絵作品があれば、一度査定に出されてみることをおすすめします。

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